あつい。

「俺さ」

熱い。

身体全体が熱い。

好きな人に手を握られる事がこんなにも嬉しいなんて始めて知った。

そして真剣な顔で私の事を見つめてくる。

駄目だ。

私はこの場で頭が沸騰して死んじゃうのではないだろうか。

「お前の事。前から」

もしかして。

私の頭には告白の二文字しか浮かばなかった。

隆太の口から「好き」って言われたい。

なぜこの一つでこんな気持ちになるんだろう。

そしてゆっくりと隆太の口が開き私に思いをぶつける。

「俺の子供みたいに思ってた」

それは私の予想の少しななめを言った。

まぁ、両想いなんてないわね。

自分がバカのように思う。

「ふふ」

私は自分に呆れ笑ってしまった。

「最後まで聞いてくれないか」

まだ真剣な顔してる。

こういう表情も好きだなぁ。

「ん、なーに?」

私は微笑みながら首をわざとらしく傾げる。

もう、この人になんて言われても驚かないわ。

「お前を、夏樹の事を。子供みたいに思ってた。だけど、この気持ちは違うんだって思うんだ。俺は夏樹の事が好きなんだ」

頭が沸騰して死ぬかもしれない。

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