テイスティング
『まずはパンツの状態確認ね』
悪魔の指示に従い、翔太のズボンをゆっくり下ろして下着を露出させる。
『凄い蒸れてる……これは期待できそうね』
七月に入ってからは夜も暑い日が続いた。そんな中エアコンも付けずに寝ているのだから、蒸れるのは必然。カノンもそう思った。
『次は汚れているかどうかね。何もなければ鼻を近づけ、パンツをつまみ、深く息をするようにして嗅いで頂戴』
月光を頼りにパンツの汚れを確認する……大丈夫なようだ。
次に下着の端を少しつまんで匂いを立て、ゆっくり顔を近づけて嗅いだ。
汗ばんだ下着はとても濃厚な匂いがして、嗅いだ直後に意識が朦朧となるが不思議と嫌な気分にならない。
普段の冷静なカノンなら、翔太が起きてしまうのではと分析するが、興奮して冷静さを欠いている今は悪魔の指示通りに動く機械と化していた。
『ラストのテイスティングよ。パンツを少し口に含み、舌の上で転がすように確認しなさい』
(だ、大丈夫かな……)
そんな事をすれば一発で翔太が起きてしまう
しかしここまできたら確認したいという欲求に狩られ、翔太の下着に舌を伸ばすが……
「んん……ん?」
「ふぇ!?」
後一歩のところで翔太が目を覚ました。
「あれ、カノン? なんでウチに……?」
「ご、ごめん!」
「え……?」
とぼけた顔をした翔太の首に、カノンはものすごい速度で手刀をいれて気絶させた。翔太は白目を剥きてベットに倒れる。
直ぐに窓から脱出をしようとするが、一応夏用の掛け布団を翔太にかけてあげてから窓から部屋を出た。
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