第弐拾話 奇襲エンカウント

 南門を出てそこから左斜めに歩みを進める

 職員の説明からすると目視でギリギリ見える森が恐らくは依頼で指定された場所なのであろう


 南側は西側の道よりも比較的整備されていて尚且つ草丈が西側の道路脇で生えていたいたものは大体腰よりも上位高かったが南側の道路脇の物は脹ら脛位の高さで比べられない位警戒するにはしやすくとても気が楽である


 街から大体30分くらい歩いた地点で何だか周辺から視線のような何か不愉快な感覚に襲われるこれで感知系統のスキルでも生えれば儲けもんと頭の片隅で考えながら今さら遅いが昨日買った《戦槌ウォーハンマー》と凧盾カイトシールドを出して何時でも戦闘にできるように準備をする


 盾は利き腕の左前腕に固定し戦槌は重心を気にしながら右手で持ってヘッドをしたにしてポールを脇の下に通すようにして持って少し急ぐように少し小走り気味にして警戒しつつ森へ急ぎ進む


 後10mで森の中にという所でまるで某ステルスな蛇傭兵が見つかったかのような音が立体的に3回なりその音は前方で1回後方で2回なり後ろの1つはかなり上気味になっていたそこで兜のタレントの『危険察知Ⅰ』を思いだし右に飛び込むように回避行動を取る


 結果飛込み前転のような形になったがこれで危険から回避できたと思われるそれから体制を立て直してさっきまで立っていた場所を確認すると森の中から高速で飛び出す何かが上空から捕獲体勢で突撃落下してくる片翼2.5m位ありそうな猛禽類が最後にさっきまで通って来て何もいないと思っていた道の方から簡素な槍が飛んで来ていた


 取り敢えず危険察知で察知した3つの内1つは鳥だった後2つを確認する

 森のなかは分かりづらいので視界が開けた方を確認すると投擲後だと思われる籠を背負った人影があった


 タレント『危険察知Ⅰ』を信じ森の中からの攻撃を警戒しつつ戦槌を右肩に担ぎ凧盾を斜めに構えその人影に突進する距離にして10M1.5秒1回『危険察知Ⅰ』が反応してその度に左右に蛇行してよけるそして目の端に映る後方から翔び去って入るものが矢だと気付くしかしただひたすら槍を投げた人影に走るそして残り3mで肩に担いだ戦槌を示現流の蜻蛉の構えにセットして勢いを乗せて人影に振り下ろす

「【スマッーシュ】」

 アーツが起動して戦槌が薄く白く発光して槍持ちに振り下ろされ直撃すると同時に柄から伝わる何かを砕いたような感触が伝わる


 しかし頭蓋骨が割れただけでは以外と死に難く投擲の2発目に持っていた槍で反撃の刺突をしてくるそこに『危険察知Ⅰ』が後方の矢を知らせて来る


 一先ず左に回避し今度は後頭部に当たるよう身体を右に捻り戦槌を振るう

「スマーッシュ」しかし今度は発光しなくただの強打になってしまったが丁度翔んできた矢が槍持ちの胸部に刺さる形となり槍持ちは頭部の2発と胸部の一発で絶命したようだった


 取り敢えず森の中の弓持ちをを処理しなければいけないので1度槍持ちの死体を腕輪に装備ごと回収して

 そちらに向かう念のためにスキル魔獣創造製作クリエイトモンスター【魔法】のアーツ『インスタント・ゴーレム』で壁盾タワーシールドを持った重装備のオークのようなイメージをしてクレイゴーレムを錬成して盾役タンクにしてのその背後で腕輪を操作して槍持ちの持っていた投げ槍を袋ごと取り出す残弾は6本だった

 袋は携帯性をある程度重視してあり紐の両端が袋の上下と繋がっている、その紐を前にして肩に担ぐ


 丁度危険を察知したのが森の10Mそこから槍持ちを攻撃するのに10M戻って現在は森から大体20mの位置ここからでは弓持ちの姿は見えないが槍持ちのに刺さった事を考えるとバリバリ有効射程内かなり危険な位置しかし競技の槍投げの距離と結構飛んでいるイメージがあるから此方の射程内なのも確かだやや山なりなのがネックとなると


『ただビギナーアームのタレント『投擲Ⅰ』でどれくらい補正が掛かるか気になる所だいっそうの事ゲイボルグ投法〔脚で投げる投げ方〕でも試して見るかそれとも投石紐スリングのような投擲器でも造るかしかし錬成陣は手元に無い』


 一先ず相手の弓の発射位置を特定してそこに自身の力と外骨格のアシストをフルに使用して一か八か投げる事にした


 クレイゴーレムには特定の間、壁役と去年詰めるのに前進防御を命令した


 ゴーレムの背後から射撃位置の特定を始めて6発分観察していると相手は此方が特定しようとしていることに気が付いているのか2発射つ毎に位置をランダムに位置を変えているようで射撃の間隔まちまちになってきた


『大分頭が回る奴だこれは次撃ってきたら速攻で投げて天に祈るしか無いかな?』


 直ぐにでも投げられるようにゴーレムから少し離れ構えた状態で待機する今か今かと待っているとしかしの左の方から矢が翔んでくる左に一歩避け回避を確認し槍投げ選手の如く槍を持った右手を上げたまま勢いを付けるために10歩走りその勢いを殺さないように力の限り射撃位置に向けて投擲した


 投擲された槍は〔シューー〕と空気を切り裂き真っ直ぐと弓持ちがいるだろう場所へ翔んでゆく直撃したか確認と止めを差し為に投げた余韻を感じる間も無く袋からもう1本槍を取り出して戦槌を左手に持って走り出すクレイゴーレムの術式は脇を通り抜けるついでに解除して


 ものの5秒とかからずに森には着いたが相手はまだ見えなかったが何やらギャァギャァと喚く声は聞こえてくるその声のする方へ歩みを進めると所々木の幹に何か擦ったような傷あり更にその先の地面には少し何か引きずた痕跡が2本分30cm分位あった


 そのまま痕跡を辿って行くと木に左肩辺りを槍で串刺しになっている動物の毛皮のポンチョを着た黒緑色の小鬼ゴブリンが弓を片手に暴れていた


「ギャァギャァ」


「これが弓持ち?確かに弓を持っているから自分に森から撃って来たのはここのゴブリンで間違い無さそうだつまり槍持ちも小鬼ゴブリン?」


 ふと確認欲求が発生したがそれよりも目の前小鬼が痛みで余りにも五月蝿いので止めを刺してからでも大丈夫だと自分に言い聞かせて戦槌を1度腕輪に仕舞い小鬼ゴブリンの脇の位置に移動して身体を半身にし右手で持っている槍を某新撰組三番隊隊長の得意技のように右手を右肩まで引き左手を前に槍の柄を下から親指で添える用にして構える


 槍を前に突き出し為に右脚を前に踏み込む、脚が大地を踏み締めた瞬間大地から何かエネルギーのようなものが脚に雪崩れ込む


 そのまま脚に溜めて置くのは何か嫌な予感がして雪崩れ込むエネルギーを脚首から螺旋をえがくように右膝、股関節、丹田、溝尾、右肩肩甲骨、右肘、右手首と流して行き柄から穂先まで螺旋の回転速度を上げて小鬼ゴブリンを突き刺す


 鋭く螺旋をえがく強烈な刺突が小鬼ゴブリンの左脇腹に刺さり心臓まで入った瞬間小鬼ゴブリンはまるで小型乗用車にぶつけられたかの様に右肩に刺さっていた槍と共に5M以上回転しながら飛んで行く


 やった張本人である自分も思わず「えっ」と呆けた声を出してしまう


 余りの威力に右手に持っていた本来は投擲槍兼用だと思われる槍を見てみると柄が持っていた所から穂先の先端まで薄く細く螺旋の溝が出来ていた


 槍の確認を終えて少し冷静になり改めて止めの一撃を与えた小鬼を目視て確認するとあれだけさっきまでギャァギャァと叫んで居たのに今はピクり共に騒がず動く気配もしない


 念のため確認と回収を目的に生物いきものは仕舞う事が出来ない腕輪で死亡しているか確認した結果死亡が確認された


 腕輪に仕舞い生死を賭けた緊張の糸が弛んだからか人型の魔物を殺した衝撃が今になってやって来て思わず嘔吐してします


「うぇっ!ヴぅっヴゥっオ゛ロ゛オ゛ロ゛オ゛ロ゛」

 ある程度吐ききり気分は少しは良くはなったが口の中が吐瀉物まみれで今すぐにでもうがいがしたいが水筒や水袋等の持ち合わせは無くそっち方面に気分は最悪だった

「うぇー口の中最悪、嗽したい気持ち悪い」


「そう言えばさっきの感覚何だったのだろうか?あの感覚をヒントに魔術でも使えたらな」


 取り敢えずの問題解決の為に色々と試行錯誤しながら弓持ち小鬼が落とした弓と持っていた矢筒を腕輪に仕舞い本来の目的である薬草を探し始めた

 ーーーーー

 後書き

 そう言えば槍戈以外の所有武器の長さが記載されていないのでここに追記?

 石の槍戈全長215cm

 石の戦槌全長150cm

 ゴブリン製の投擲単槍125cm

 劣等鰐の凧盾縦75cm横45cm


 大体これくらいです参考になれれば幸いです

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