第拾参話 初クエスト前編
四日目の朝6時30分頃。
収納していた防具取り出し装着し使ったベッドのシーツを綺麗にしてかけていた布団を畳みベッドに置いた仮眠室から出た。
カウンターに行きお礼を言いにいくと昨日対応してくれたおっさんが受付カウンターで書類仕事をしていた。
「昨日はベッドありがとうございます」
「ん?あぁ君かベッドの事なら大丈夫だギルドの規約迷い人が来た場合多くが何も持ってないか所持金だけ持っていない事が多いから一晩のベッドと朝夕の一回づつの食事は借金の形になるが提供しているんだ」
「借金ですか?いくら位になるんですか?」
「登録料で大銅板貨1枚と大銅貨3枚食事代が朝夕合わせて大銅貨2枚の計小銀貨1枚分位だ、だから君の初クエスト成功報酬は、昨日夕食代が浮いて小銀貨4枚と大銅貨1枚だな、君が暮らしていた世界の通貨レートは自分で後で調べるいい」
「イメージからすると結構かかってそうですねそれではお言葉に甘えた朝食をいただきます」
「あぁそうしてくれ空腹の状態で依頼主の夫人に会って腹を鳴らされては、ギルドの恥だからな、それと隣のフロアが食堂兼酒場が昨日渡した認識票と端末を向こうのマスターに見せれば大丈夫だと本来は昨日のうちに言えば良かったんだかな」
「食事が戴けるのですか?でわお言葉に甘えて戴かせてクエストの糧にしただきます」
おっさんに教えてもらった食堂に行きマスターに言われた通りに認識票と端末を見ると13と書かれたの木簡を渡され番号を呼ばれたらカウンターに来るように言われた。
仕込みはしっかりされているためか5、6分位で番号をよばれカウンターに行くとトレーの上の皿に置かれていたのは、コッペパン位のサイズのライ麦ベースの雑穀パン、何かの肉のステーキ、しっかりと煮込まれたであろう野菜のスープ、そしてぬるいビールだと思われる飲み物が置かれていた。
『結構朝からしっかり取らされるんだなー』
と内心で思いつつトレーを受け取り席に戻る。
席に座り日本人らしく「戴きます」と手を合わせて朝食を戴き始めた。
最初に手を付けたのは野菜のスープから入っていたのはキャベツと人参、馬鈴薯、玉葱とシンプルであり鶏ガラと一緒に煮込まれ野菜嫌いの自分でもても食べ易かった。
そして次に手を付けたのはステーキで食べ易いようにナイフを入れるとすっと切れてゆき牛肉特有の筋に切りにくさを考えるとこの肉は牛では無いことが考えられる。
そして切り分けた肉を一口食べると味付けは塩胡椒のみだが臭みがなく鶏肉に近いがどこか違うそんな味だった。
ステーキの次に手を付けたのは、ドリンクとして受け取った木のコップに入った茶色い飲み物色から判別するにビールかミードそれかシードルだと思われる、匂いは少しフルーティーな匂いが香る。
少しドキドキしながら口を付けるとやや口当たりは苦く喉越しは少しスッキリするがぬるい温度がもったいない気がするがこれは恐らくビールを水で薄めたものだろう。
最後の雑穀パンは手でちぎりマナー違反だがステーキの肉汁を掬いながら食べ朝食は食べ終わった。
「御馳走様でした」と手を合わせてフードコートのようなシステムだとみた感じ思われるのでカウンターに食器を持って行き食堂を後にした。
クエストの関係で気になってギルドのカウンターにいる女性にの時間を聞くと現在は8時30分位らしくもしもダンジョンや洞窟で時間が気になる場合はギルド登録時に渡された端末の画面左上の隅に時間が5分刻みで表示されるらしく活用して欲しいそうだ。
「後大体30分未満で約束の時間かー場所も街の北門近くの屋敷としかわからないし早めに行こうかな?」
何となく5分前行動や10分前行動と良く言われたような気がするし余裕を持って行動したいのでギルドをでて取り敢えず北門方面へ移動を開始した。
取り敢えず南北を通るメインの通りを北にひたすら歩く。
皆両端によって歩いいたので自分もそうしたそしてだんだん一般の人々の人通りが少なくなり衛兵ぽい人の姿が増えて建物は無くなり少し空間が空いて塀囲まれた建物左側にが建っていた。
「うぅーん建物の位置からすると北門は貴族用の出入口なのかな?あと位置的にここが男爵邸なのかな?」
取り敢えず腕輪からギルド認識票とクエスト管理端末を取り出し認識票はドッグタグ状チェーンネックレスだったので首に掛け端末を持って男爵邸の前に立っていた門番二人に意を決して声を掛けた。
「あのすみません冒険者ギルドのクエストを受けて来たのですがスクワイヤー男爵邸はここで合っているでしょうか?」
と聞くと。
「ここは確かにスクワイヤー男爵様の御屋敷で合ってそれでクエストできたか、つまり今回の犠牲者はお前さんか...まぁ頑張ってくれ」
「あのーこのクエストギルドの職員に報酬が良いと聞いて来たのですが難しいのですか?」
「あぁ...内容その物は難しくは無いが...屋敷の敷地内に入れてやるから詳しい話は、屋敷にいる執事か依頼主の奥様に聞いてくれ」
と門兵はとても歯切れが悪く返答し門を開けて入れてくれたそして閉まりきる直前に「君が五体満足で....」聞こえた気がした。
何やら不信な事が聞こた事に後ろ髪が引かれるが今日以降の生活が掛かっているので依頼主の夫人の元へ歩みを進める。
屋敷のドアノッカーで叩き誰か出てくるのを待っていると老年の執事が扉を開けてくれたので認識票と端末のクエスト内容を画面に表示させて見せながら。
「すみませんギルドでペットの世話のクエストを受けたものですが夫人はいらっしゃいますか?」
「おぉ今回はあなたが受けてくれました、確かに屋敷の主である夫人は、いらっしゃいます、現在主はお庭のサロンでお茶をお飲みになっておりますでそちらにご案内します」
と執事に案内されてメインストリートから少し見えるような位置にある熱帯植物園のような硝子張りの建物に案内され建物内に入って行くと入口から見て反対側で優雅にイレブンジス・ティーをしている40代前半位の御夫人がいた。
「ヘンリエッタ様冒険者ギルドがクエストを受けた者が参りました」
「そうか、また命知らずの若者が来てしまったか」
ヘンリエッタ夫人の声はどこか物悲しげだった
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一様通貨のレートを記載します、
石貨=10円、石板貨=50円、小銅貨=100円、小銅板貨=500円、大銅貨=1000、大銅板貨=5000、小銀貨=一万円、小銀板貨=五万円、大銀貨=十万円、大銀板貨=五十万、小金貨=百万円、小金板貨=五百万円、大金貨=一千万円、大金板貨=五千万円
と5枚ずつか計算しやすいかなぁと設定しています。
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