第拾話 解体と2日目
生死が分からない以上止めを刺して生死をはっきりするしかない、と悩んでいるとふと読んでいた小説で良くある設定に生き物は、アイテムボックス内に収納出来ないという設定が良く有った気がしたので腕輪の収納アプリを開いてカメラで死体だと思われる熊を画面に写した
《画面に映った熊をタッチし選択して収納をタッチすると
収納しますか?Y/N》
『おぉ、ゴーレムの投げ技で止めがさせたか』
『しかし重量オーバーかー、確か某恐竜サバイバルだと一定の重量を越えると移動不可、某核戦争後のゲームは、ダッシュとジャンプ不可になり強化外骨格を着ていればある程度緩和が出来たはず』
どうなるか分からないが収納して移動しなければ血の匂いに誘われて他の獣が来ないとも切らないので画面のYをタッチして森爪熊を収納した
収納した途端に身体全体に重力がかかっり動きずらい感じがしてる恐らくは、オーバーした重量が全身にかかっている状態なのだろう
取り敢えず強化外骨格を信じ森爪熊を解体するのに道から少し逸れるがそばに流れる川に向かう為に1歩目を踏み出した
地面がやや沈み込むが動作自体には問題無いようだったので川へ向かう
雑草が腰辺りまで伸びていて少々移動しづらいが問題は無く無事に川についた
腕輪から森爪熊を取り出し解体の準備を始めた
「取り敢えず今日の所ははらわたと血の除去なんだけど、リアクターに血液が欲しいが現状は、廃棄するしか無いかな~」
「血抜きの為に吊り下げたいが無理そうなので気持ち悪いそうだが心臓を握って強制的に排出、出来れば良いのだが」
川岸の側に置かれた森爪熊を仰向けにして、直ぐに側に解体セットを腕輪から取り出して置いた
『あの漫画によると手早く血と内臓を抜いて冷やし一気にぬるい温度から抜けないと雑菌が繁殖して腐り易くなってしまうらしいので始めてだが覚悟を決めて一気にやらないといけない』
最初は内臓を取り出すのにお尻の方からナイフを突き立て腹の皮を切ってゆく
次に人の鳩尾にあたる所で刃を立てて内臓傷つかないように気をつけつつ少しづつ腹膜が出るまで切り裂いてゆく
「ふっー取り敢えず腹膜が出るまで来たぞここからは気をしっかりともたないと恐らく気持ちが悪くなるが自分以外に誰もいないからここで迷うと肉が腐る」
一度気を奮い立たせ慎重に腹膜を裂いてゆく、すると小腸や大腸が目に入ってくる吐き気を我慢して消化器菅を掴み引っ張り出す少し違和感を抱きつつも全て引きづりだす
熊の胆のうは薬になるらしいのですぐに鋏で切り切り口摘まみながら川の水で血を洗い取り敢えず腕輪にしまう
大腸、小腸、胃、肝臓、腎臓等を次々に内臓を吐き気を我慢しながら鋏で切り取っゆく
違和感の正体が気になり魚をさばく動画のように胃を開く
内容物を確認すると中は空っぽだった試しに小腸や大腸よ少し切ってみたが両方共に空からだったつまり違和感の正体は相手は飢餓状態で自分を襲ってきたという事だった
違和感の正体がわかり解体作業を続行する次は鳩尾より上の部分胸骨をなぞるように喉辺りまで肉を切る
一度川で手を洗い胸骨を割るのに手斧とハンマーを手に取り熊を跨いで胸骨に添え刃の反対側の平たい所をハンマーで叩き割っていく
肋骨を開き肺の奥の心臓を握るが内臓があった場所から少し出る程度だった
「ウエップ、時既に遅しって感じな気がする」
取り敢えず肺と心臓、気管支を外し幾分か軽くなった熊を川の中程まで運び
森爪熊の内側を川の水でゆすぎ軽く手洗いして冷却するために明日まで川に沈めた念のために大きめの石を2、3個中にも入れておく
「本当は、ロープがあれば良いんだけど、あとは内臓の処理どうしようスコップ無いから地面は掘れないしなウーン魔法とか使えれば処理簡単そうなんだけど無い物ねだりだな」
「廃集落で鍬でもくすねてくれば良かったかなぁ」
とりあえず解体に使用した道具を洗うためにタワシ代わりにすぐそばに生えている草っ葉を60本位を根元からちぎり50本と10本に分けて10本の方を藁で縄を作る要領で縛る物を作り50本のほう何回がたたみ束ねるようにして縛った
作った物で洗剤などは無いが脂の付いたナイフと斧、ハンマーを川の水で流した
洗ったものを少しでも乾燥させるために内臓の処理に取り掛かった
腕輪から採掘セットのつるはしを取り出しピックで地面を柔らかくしてエッジで土を寄せて手で寄せた土を退けるその工程を何回も繰り返し深さ50cm一辺が40cm位の四角い穴を作りその中に取り出した内臓を入れ土を戻し埋め戻した土を踏み固めた
使ったつるはしを草製のタワシで洗いある程度乾いたであろう解体セットを腕輪に戻し家を呼び出す鍵を腕輪から取り出し家を呼んだ
呼び出された家は前回水車だった所が垂直型風車に変わっていたがその他は特に変わった様子がなかった
なぜ川の近くで呼び出したにもかかわらず風車に変更されたか疑問に思ったがここは前回呼び出した場所より風が強く継続的吹いていたからだろうと思う事にした
乾燥中のつるはしを持って家の戸を開けて台所とリビングの段差につるはしを立て掛け水瓶を持って川の水を9杯分汲み濾過装置にあけた
少し早いが夕食の準備を始めた、鍋に水を入れて釜戸に置いて火を着けたよく燃えるまで待ち徐々に薪を追加して強火位まで火力を上げた
沸騰するのを待っている合いだに作業部屋に行き装備を外しロッカーに部位毎にしまいガントレットだけ鍋掴みがわりに台所を持って戻った
装備を外すのはまだまだ慣れず戻ると釜戸の火力が少し下がっていたが沸騰していたので薩摩芋を収納箱か1つ出して蒸し器に入れて蓋をして鍋に乗っけ薪を抜いて火力を下げ抜いた薪は1本1本砂に埋めて消火した
10分位がたち蒸し器から取り出し包丁で小さく切りボウルに入れて擂り潰して完成
「今日の夕食は薩摩芋のマッシュポテト、今日は、肉が手に入ったから良かったけどもし手に入らなかったら後何日で次の人気ひとけがある場所にわからないから味に飽きて絶望しそうだ」
「そう言えばそろそろお風呂とか入りたい」
食事も終わりそうボヤキ、ガントレットテーブルに置き外で洗い物をし解体に使った道具の手入れをして釜戸の灰を掻き出し一纏めにした、今になって灰が色々使い道があることを思い出した
諸々の用事が終わりベッドに横になり就寝に入り始めた
「あぁ異世界生活2日目が終わってしまったまだ人里につかないのか明日には着くといいな」
ZZzzz
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