終活ノートにメモをする

 まず、何事にもメモは欠かせません。紙きれやノート、携帯、パソコン、文字が残ればなんだっていいんです。


まずは今後の人生を最後の時から遡るように葬儀のことから考えます。葬儀をした時には、やっぱり綺麗な顔で、安らかな顔で眠っていたらいいな。


その時点で、死化粧を施してほしい、顔が化粧をしていたら可能であればこんな洋服を着ていたい、いや死装束でいい、いやどこそこの宗派に沿ったこの着物がいい、と夢が膨らむ。

 私の場合、恐らく宗派は仏式になると思うので死装束か、着物がいいなと考える。しかしそこでふと思う、私がおばあさんになった時に死んだら着物がいいけど、若い時に死んだら着物はちょっとなあ…。そこで、自分の人生においていつ頃に亡くなった時を想定すればいいのか、という時間軸も大切になってくる。


ひとまず私は、先に若い頃に亡くなった時のことを想定した。

若い時に亡くなったら、やっぱりいつも着ていたワンピース、それもブランドもののやつがいいかな。そして化粧も今しているようにマスカラもしっかり、その時の死化粧って顔は白いのかな。どうなんだろう、こんど職場の人に聞いてみよう。口紅は真っ赤がいいかな…。さらに夢は膨らむ。


着るもの、化粧、ときたら次は棺。葬儀社にはいろんな棺の種類がある。シンプルな木目のもの、真っ白なもの、豪華な金具が装飾されたもの、花柄が布地にプリントされたもの、私は白い布張りがいいかな。でも親は安いものを、ってシンプルなほうを選ぶんだろうなあ…。


 そして次は棺の中に入れるもの、これが考えてみると多くてまとまらない。

人生を生き抜いた大往生だったらきっと、数珠とか、本とか、食べ物とか納経帳とか、デイサービスで書いたプリントやつくった作品になるんだろうけど、今のぴっちぴちのヤングでナウい頃に死んだら好きなアイドルのブロマイド、本、写真集、食べ物でもパンケーキとか、パスタとか、お菓子とか、CDやDVDにできたら音楽プレイヤー、パソコン、一番大事なスマホも入れたいなあ…。


八割以上、入れることができない。

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