だから好きです、リカルド様……っ!!男の不器用な距離感がお好きな方は、きっと魅了されることと思います。当作品は長編『摩天楼の翳』のスピンオフ短編ですので、リカルド様とレッシュの「男の不器用距離感」を楽しみたい方は、こちらもぜひ!
『だいいち奴らは俺自身に頭を下げているんじゃない……俺の地位や肩書きに頭を下げているだけ』……『天 天和通りの快男児(福本伸行、竹書房、敬称略)』で、暴力団組長の原田がそんな主旨の台詞を述べていた。個人的な記憶につき細部はご寛恕願いたい。 主人公の雇い主もまた、絶対に口にはしないだろうが、胸中では原田のごとき気持ちを味わっていたのだろうか。一杯のコーヒーは主人公を通じてのささやかな反抗かもしれない。