第4話 大きなともだち

隣り合うキリンさんとゾウさんのお部屋にやってきました。

大きな大きなキリンさんとゾウさんを見上げながら大きな声で挨拶しました。

「キリンさん!ゾウさん!こんにちは!」

「こんにちは。」

長ーい首をペコリと下げてキリンさんが挨拶してくれました。

「こんにちは。」

大きなお顔をペコリとさせてゾウさんが挨拶してくれました。

礼儀正しいミーアキャットさんに教えてもらったようにちかちゃんは尋ねます。

「ちかちゃんのお母さんとお父さん知りませんか?ちかちゃんと同じくまさんの絵が描いてある服を着ているお母さんとお父さんです!」

キリンさんは、長いマツゲをバサバサさせてちかちゃんの服を覗きこみました。

「私、さっき見たわ!今、この長ーい首をいっぱい伸ばして探してあげる。ちょっと待ってて。」

そういうと、長ーい首をいっぱいに伸ばしてキリンさんはどうぶつえんの中をぐるりと見回してくれました。

「俺もさっき見たな。みんなに知らないか聞いてあげるよ。ちょっと待ってな。」

そういうと、長ーい鼻を高くあげて大きな声でゾウさんがパオーンと鳴きました。

その声の大きいさといったらちかちゃんを叱る時のお母さんの声の比ではありません。

ちかちゃんは、なんだか体がビリビリしたように感じました。

「あ!ちかちゃん!オランウータンさんのお部屋の前にいるのちかちゃんのお母さんとお父さんじゃないかしら?」

長ーい首をいっぱいに伸ばしたキリンさんが見つけてくれたようです。

「オランウータンさんがここにいるよって言ってるぞ。」

大きな耳をパタパタさせてゾウさんが教えてくれました。

「わぁ!本当!?ちかちゃんオランウータンさんの所に要ってみる!キリンさん!ゾウさん!ありがとう!」

ちかちゃんは、くまさんの帽子を被った小さな頭をペコリと下げてお礼を言いました。

キリンさんもゾウさんも優しく微笑みながらペコリと頭を下げました。

「早く逢えるといいね。」


優しい瞳に見守られながらちかちゃんは、オランウータンさんのお部屋へ走って行きました。


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