半笑いの情熱




 みなさんは半笑いをした経験がだれしもあるでしょう。

 なんて、ありきたりなのはもう何回もやりましたね。

 半笑い――笑いというのは様々に種類があって面白い。

 腹を抱えて笑う。笑顔を見せるけど、腹の中では笑っていない。営業スマイル。

 四畳半で畳を食って暮らしていた、人外大学生がふと、半笑いとは何かという問題について真剣に考え、そして、生まれた意味を知るという社会派青春小説。作者が社会派青春小説だと言っているのだからそうなのだろう。そうなのです!

 しかし、本当に半笑いというのはどういう状況なのかな、と真剣に考えたりする。どういう状況なのだろう。全力で笑うことがある。少しも笑えないのに笑っている風な時がある。はにかんで場を誤魔化すこともある。主人公は半笑いとは全ての笑いのことだ、と無茶苦茶な結論を出したけれど、人間っていう生き物は、自分の中の結論でしか物事を考えることはできないし、他人の意見に左右されずに自分で何かを見つけるのもまた人生だと、そう思える作品でした。

 でも、半笑いよりも全力でみんなが笑える世界が欲しいじゃない。



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