創造神の異世界冒険
さて。
さて。
さてさて。
うん。どうしよう。
とまあ、作家というのはこういう風に最初の一文に死ぬほど悩んだり、最初の一文を適当に書いたがゆえに成功したり、失敗したりするのである。なんか有名な話だととある作家さんが100年近く最初の一文を悩んで書いた作品があるそうだが、100年死んでるやん。
では、あなたは最初の一文をどう描くでしょうか。
この作品での最初の一文に私は驚いてしまいました。
「創造神は死んだ。異世界に転生した。後悔はしていない」
なんと――
神が死んだだと。そんな罰当たりなことがあってよいものか。しかし、創造神というのは創造という姓と神という名であるそうな。なるほど。これで読者はまず騙されたわけだが意外とすぐにネタ晴らしをしてしまったものだ。これで作者への不信感が高まったと言えよう。そして、異世界なる場所へと行ってしまうという。この異世界で主人公は別の人間に生まれ変わるそうだ。元の世界でトラックに引かれて死んだ主人公。自分の死を悔いているかと思いきや、思いのほか悔いずに、むしろ、突如として手に入れた能力で異世界での生活を楽しんでいるようだった。急に横文字が増えて、あまり理解できなくなったが、日本語である以上は読めるものであるし、このような作品が出てくるとなると、文学界は騒然とするだろう。この作品は日本の文学界を大いに変えてしまうに違いない。
「のお。このすまあと本という本に書かれている小説。なかなかに画期的ではないか」
「スマートフォン。それと、異世界転生なんてそこらへんにいっぱいあるから。あー、聞こえてないか。おじいちゃん、江戸時代生まれだもんね」
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