三、寂しい、かな

 その日からアキは週に数回私のところに来てくれた。

 来るのはいつも決まって夜で、ふと気づけばベッドわきに立っているかベッドに腰かけて私を見ている。

 彼が本当に死神なのか本当は人間でただの不法侵入者なのかわからなかったが、私にはそれはどうでもよかった。

 彼と会う、それだけで不思議と心が満たされたからだ。

 彼が本当は何なのかなんてそんなことに興味はなかった。

 そういうと彼は決まって「お前ほんと変な女」と笑うのだ。

 あとはどうでもいいことを話しながら私が寝るまでそばにいてくれる。

 そして朝私が目が覚めると、彼の姿はなくなっている。

 私はそれが少し寂しかった。




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