「10頁目 ソレッタ大陸への上陸」
○月●日
うう、陸に降りてもまだ海の上にいるみたい。地面が揺れている気がするよ。
わたし達はコナンベリーを出港して南の大陸に向かったんだ。
太陽が暮れる前にはソレッタ大陸に上陸しミントスの町へたどり着いた。海にも魔物は出るのだと聞いていたが、この道中には幸い魔物は出なかった。
ミントスは大きな宿屋が特徴の町だ。商売の神様が育てた商人憧れの地、とミネアの持つガイドブックに書いてあった。
ここで起きた出来事は二つ。ヒルタン老人という方に宝の地図をもらったことと、そのヒルタン老人が経営する宿屋でブライさんという老人が仲間になったことだ。
……おじいちゃんと縁のある街だね。
「ともに旅をする仲間が重い病にふせってしまったのですじゃ。わしらの主人アリーナ姫が一人で薬を取りに行かれたが心配で心配で……。お主達を心ある御方とお見受けした! どうかアリーナ姫をさがしだし手助けをしてやってもらえんじゃろうか?」
そう、このブライさんは旅の道中で何度か名前を聞いていたサントハイムの王女、アリーナ姫のお供の魔法使いだったんだ。病にふせっている仲間の男の人は、神官のクリフトさんといい、病名はわからないけど、なにやら伝説の薬草「パテギア」があればすぐにでも治るんだって。
町でパテギアの情報を集めると、この大陸の東のはずれにソレッタという小さな国があり、そこがパテギアの名産地だと言う。アリーナ姫はその国へ向かったのだろう。
わたし達は彼女を追いかけることにした。とはいえ、この大陸の敵は強い。
装備を整えなければ戦いが厳しくなる。
クリフトさんは病気ではあるが、今日明日に容態が悪化するわけでもなさそうなので、武器を買うためにミントスの周辺の森で魔物狩りをすることになった。
ということで、明日に備えてゆっくり寝よう。……目をつぶると波に揺られてるような気がするよー。
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