「負けてたまるか、俺は俺を信じてる、変じて転ぜよ、俺の運命!」


地下へと潜入したアルバート達を襲ったのは狡猾な罠とその隙を狙う魔動機。

その魔動機ドルンを2体倒し優勢であるが、他の3体がアルバートへハンマーを振り上げ反撃をする。しかしアルバートはそれを避けるために全力攻撃を使わずにおいていた。そのため、その攻撃を余裕で避ける事に成功する。


「っへ、これくらい軽い軽い、いくらでも殴って来い」


「油断するな、後ろのがブルドルンならハンマーを射出して攻撃してくるぞ、それも二回だ、どっちも喰らえばひとたまりもないぞ」


「そういうの早く言えよ、って、もう目の前じゃねーか!? ぐわっ、一発貰っただがまだいける!」


エドモンドの予想はあたり、暗闇の中から二つのハンマーが飛び出してくる。

辛くも一撃は避けるが、片方のハンマーを脇腹へ受けてしまう。

よろけてしまうもまだ戦えると剣を構えなおし、ドルンへと果敢に攻め立てる。

そうすれば更に一体を鉄くずへと変えてしまう。


「私も前に出る、アル君のカバーにはいるとしよう」


「僕も、防御魔法で援護します、拡大せよザス・ヴァスト・レ・アレ。シルド・ディフェイン――プロティクト」


ウディグリスが前へと前進してアルバートを守るように盾を構え始める。

またエドモンドが詠唱すると、アルバートとウディグリスに魔力で作られた盾が展開される。操霊魔法プロテクションだ、本来この魔法は一人にしか効果を及ぼさないがエドモンドはマナを余分に使う事で対象を複数へと増やせるのだ。


「引き続き攻撃を続けます、後方へは……ドルンが邪魔ですね、ドルンの排除を行います、ソリッドバレット作製、発射、ここも撃墜成功です」


サティは淡々とドルンを撃墜していく、ブルドルンへは射程こそ届くが、ドルンが壁となって邪魔であり攻撃できない。そのため、残り2体のうち片割れを打倒す。

そしてそれが終われば、いまだ健在のドルンがアルバートへ攻撃をしかける。


「おっと! やらせはしないぞっと、ドルンの一撃なら軽いものだな、魔法の援護のおかげで無傷で防げるのはいいね」


しかしそれはウディグリスが防ぐ、硬い金属鎧と盾、そしてリルドラケンは他の

種族にはない特徴を持つ、それは竜を祖とする竜人たる証、硬く守りに特化した鱗だそれらに加えエドモンドの防御援護によりドルンの攻撃を完璧に防ぐ。

しかし、後ろから飛んでくるブルドルンの攻撃までは防ぎきれない、ウディグリスがドルンの攻撃を庇った隙を狙うようにアルバートを襲う、一撃は回避を成功させるも、二撃目は躱し切れずに受けてしまう。


「くそっ、そろそろ厳しいな、早くドルンをぶっ壊して、後ろのを倒さねぇと」


「ドルンは僕がやる収束せよ……ジバジガ! 撃墜! このまま総攻撃だ」


「了解だ、つってもランタンが片手にあっちゃ、全力で殴っても、そこまでダメージ出ないんじゃねぇか? 後ろのも案の定硬いんだろ」


「だろうな、次の攻撃まではランタンを持っておいてくれ、その後は私がなんとかする、私が先にいくぞ。さて一応叩いてみるが……さすがに当たらないか」


「よっし、任せる、で、やっぱり硬いな、魔動機ってのは皆こんなもんなのかよ、畜生」


「ドルンシリーズは頑丈に設計されたらしいからね、サティ頼むよ」


「了解です、ソリッドバレッド作製、発射、外れてしまいました、申し訳ございません」


ブルドルンへウディグリスとアルバートが肉薄し攻撃する。

ウディグリスは片目を患っており、さらに言えば、攻撃は不得手であった、アルバートも攻撃を仕掛けるが、その防護は硬く致命的な一撃にはならず、肝心のサティの一撃はブルドルンへは当たらず、ブルドルンは健在であった。

ブルドルンの反撃が始まる、一撃はウディグリスが防ぐものの、ドルンとは違い

重たく、少なからずダメージを受ける、アルバートも攻撃を受けてしまい瀕死だ。


「さすがにやばいな、エド、回復頼む」


「ここからだと飛距離がある、出来ないよ」


「ここは、私に任せろ、ティダンよ我が友を癒す力を、キュア・ウーンズ

すまんが暗闇解除は出来ない、もう少しランタンは持っててくれ」


魔法使いの使う魔法には射程が存在する。今アルバートとエドモンドの間は離れており。エドモンドが使える回復魔法、アース・ヒールの届く距離にいなかった。

それをカバーするためにウディグリスが神へと祈りを捧げ、アルバートの傷を癒す

先ほどそれを使えばとも思うが、魔法は走ったりしながら使うのが困難。

それを行う特殊な移動方がない限り出来ないのである。


「よっしゃ! 回復サンキュー、そんでもって了解、攻撃再開だ」


「援護するザス・ザルド・フ・ルド。フォレム・バルスト――ハイエンウェルフ

これで多少は攻撃力が増すはずだ、地道にいこう」


「サンキュー、エド、おら喰らえや」


エドモンドの使用した魔法はファイア・ウェポン、武器に炎をまとわせ攻撃力を

増加させる魔法だ、それを受けながらアルバートはブルドルンを攻撃する。

が、致命的な一撃にならず、続けてサティも攻撃をしかけようとするもガンの弾倉はからっぽ、引き金を引いても出ないことに少々慌てながら装填する。

そして、いまだに健在のブルドルンは反撃をする。

一撃目はウディグリスが庇い、被害は抑えられる、しかし二発目

その一撃は鋭かった、回復はしたが今のアルバートがこのまま喰らえば致命的な

重傷を受ける、クリーンヒットすればよくて気絶、ヘタすれば死んでしまうだろう


「負けてたまるか、俺は俺を信じてる、変じて転ぜよ、俺の運命!」


そんな攻撃をアルバートは躱すことを諦めなかった、その攻撃に真っ向から立ち向かい始めその攻撃を片手に持った剣だけで打ち返し躱してしまうのだった。

本来のアルバートの膂力では不可能だ、しかし、これが人間の底力なのだ。

人間はリルドラケンひいては様々な種族がいるラクシアの中でもとりわけ協力な

特徴を備えている、それは『剣の加護/運命変転』最も強い剣の加護を持つとされる

人間という種族はその力を持って、あらゆる困難であろうと、それを好転させる逆転の一手を持っている。それによりアルバートは一時的に膂力を強化し飛んできたハンマーを打ち返すのであった。


「ここが好機だろうな、太陽神ティダンよ、その力で光の祝福を!」


ウディグリスが聖印を掲げティダンへと祈りを捧げる。

神といってもこのラクシアにおける神とは実に多種多様な存在だ。

それらは各々自身の信者へ祝福を与える、それにより味方を癒し護れるのだ。

そしてそれらとは別に神はそれぞれ特殊な魔法を備えており。

それらを信者も行使することができる。

そしてティダンはアルフレイム大陸では光の神などと称されている。

そこから導き出される特殊な魔法の内容、それは光を生み出す魔法だ。

サンライトと呼ばれるその魔法はアルバートの剣を光らせる。

いままではランタンがぼんやりと照らすだけだった部屋一面にあたたかな光が満たされていくのだ。


「やっぱりブルドルンか、それなら、収束せよ……ジバジガ!」


後ろにいるエドモンドもぼんやりとしたランタンの明かりではなくサンライトによって完全に視界が通った事で攻撃魔法を放つ、発射したのはドルンにも放った

スパーク、ドルン同様ブルドルンもその電撃に動きを緩慢にさせる。


「ここは確実に行かせていただきます、ターゲットサイト展開、ソリッドバレット作製、発射! クリーンヒットしました、右半身はほぼ壊滅状態です」


サティのマギスフィアが照準器へと変形していく魔動機術の魔法ターゲットサイトはマギスフィアを変形させ命中の補助をするという魔法だ。

そして魔動機だろうと鉄の体だろうと貫く、それがガンであった。


「とどめは任せろ、ここできっかり決めてやるぜ」


そういってアルバートがランタンを放り投げ、剣を両手でしっかり握り剣を叩きつける、その一撃は鉄の体をひしゃげさせ、右半身の動きを止めてしまう。

半分倒してしまえば後は楽なものだった。

ウディグリスが攻撃を完全に抑えながら回復し、サティ、アルバート、エドモンドで反対側を壊す、こうして、アルバート一行は魔動機との激戦を終えるのだった。















  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます