第2話神との邂逅 その2

「いやいや、いきなりそんな事言われても無理に決まってるじゃないですか。 こちらの世界と比べて常識や文化などが違う世界にいきなり移されたら、ファンタジーものによく出てくる魔物にやられるオチが見えていますし、私だって大学生になったら勉強を頑張ったりバイトをこなしたり遊んだりして青春を謳歌しようと思っていたんですよ。恋愛もしてみたいけど、どうせ異世界に行ってもできないだろうし・・(とても小さな声で)とにかく、今回の件は遠慮させて頂きます。」

「その点は大丈夫だよ、これまで異世界に転移させた人達にはスキルを渡しているからね。 異世界転移では定番だからね♪ それに青春を謳歌する事はそっちの世界じゃなくても出来るからね。それどころが君の世界では一生実現できない事もこの世界では実現可能だよ! 人々を助けるのも良し、王道の魔王を倒して平和をもたらすのも良し、自分の領土を手に入れて街を繁栄させるのも良し、なんでもアリな異世界、行かなかったら絶対に後悔するよ、それでもいいの?」

「どうしようかな、こういうのは今後起こる可能性はないし、なってしまった事はもうどうしようもないし・・・、やってみようかな」

レオンの説明を聞いて、完全に転移する気になっている私の肩に手を置き、耳元でレオンが「もちろん恋愛も出来るよ。 蛍ちゃんってとても可愛いから、すっごくモテそうだからイケメンハーレム作るのも有りかもね♪」と囁いた。

突然言われた言葉に顔を赤らめながら驚いている私に気にしないで、レオンは話を切り替えた。

「それじゃあ、さっき話したスキルやステータスについて説明するよ! それらはこっちが決めたから文句は言わないでね♪ 確認したい時は《ステータス》と念じたら見れるから早速見てみてよ。」

私は言われた通りに念じてみると頭の中に多くの文字が浮かんで来た。 その文字を一通り読見終えた時、こう思わざるには居られなかった。

あれ、おかしいな? なんか明らかにヤバそうなスキルが入っている気がする・・・。 もう一回見てみよう。

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