幕間
222.2 ...2 .2
全てが終わった。僕の愛は全て終えたんだ。だから、早く。早く
あぁっ、雨が降ってきた。
あぁ、頭が冷える。
早く墓を掘り返そう。
挨拶をしておかないと。
あぁ、重い。
あぁ、手が痛い。
何か持ってくればよかった。
あぁ。
あぁ。
あぁ。
ようやく、美しい顔が土から覗かせたね。
やぁ、久しぶりだね。
僕からの愛は君に届いたのかなぁ。
もう少し。
もう少し。
申し訳ないとは思っているんだ。
こんな狭いところに押し込んだりして。
友達を騙る奴もいたりさ。
村長を騙る奴とかさ。
大変だったね。
そんな奴と一緒にしちゃってごめんね。
でも、おかげで僕は、
ようやく人に戻ることが出来るよ。
あぁ、神よ。
我に罰を与えし神よ。
私に人としての生命をもう一度。
私に人としての人生をもう一度。
どうかお与えください。
あぁ。痛い。
痛い、苦しい。
ほら見てよ。心臓に突き刺さってる。
あとは、これを抜けば僕は。
あぁ。
これでようやくだ。
ようやく僕は。
え、え。
あれ。
なんでだよ。
傷が、傷が戻ってる。
まだなのか。
神よ。
僕に、まだ化け物でいろというのですか。
なんで。
おかしいだろ。
僕は言う通りにしただろう。
僕の愛は尽きたんだよ。
人を愛の尽きるまで愛せ。
そう言っただろう。
あ。
あぁ。
ああぁ。
あああぁああ。
ああああぁぁぁぁあぁぁああ。
戻る。
戻っていく。
戻ってしまう。
まただ。
僕の肌が。
僕の血が。
僕の肉が。
僕の骨が。
僕の脳が。
何故だ。
何故だ。
何故だ。
もっと、もっとだ、
体の、すべてを、刺して、
何度、でも、死んで、やるぞ。
死ねない。戻ってしまう。
腕も足も首も心臓も。
全部戻ってしまう。
許さない。
許さないぞ。
神よ。
僕にこんな罰を与えたお前を許さない。
ああぁあぁぁぁあああぁぁ。
赦さない。
刺して、
貫いて、
殺して、
殺して、
殺して、殺して、殺して、殺して殺して殺して殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す。
そうして、僕は、今度こそ死んでやる。
い、痛い痛い痛い。
あ、頭がぁぁぁ。
何故だ。何故だ。
貴様を、
「あ、あぁ、っ」
僕は、そこで気を失った。
最後。
たった一つ。
「まただ。」
僕は一言だけ、そう呟いた。
白い闇が僕をのんでいった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます