面白かったです、母と子に置き換えた、初代はやぶさの最後の3分間の物語。
そーですね。
制御を失って通信手段まで失ってしまった『はやぶさ』、が、その後奇跡的に制御を回復して地球に戻って来た、そして、カプセルを回収できた出来事。あの時は、日本中が奇跡を聞いて盛り上がりましたものね。
それを元に、はやぶさとカプセルの間で行われていたであろう絆を擬人化してるお話。きっと行われていただろう小さな物語。
はやぶさ2にも、そんな話が行われているんでしょうね。
そんな妄想が浮いて来る、そんなトリガになるお話でした。
みなさんも、衛星の気分になって、読んでみませんか!
宇宙飛行や宇宙探査というものは、打ち上げ前に全てのミッションが決まっています。そして、ミッション達成に必要な最低限の燃料、最低限の機材を搭載します。なぜなら、ロケットの打ち上げには、莫大なコストがかかるからです。
小惑星探査機はやぶさは、厳密な意味では「失敗したプロジェクト」です。
残念ながら、当初に計画した通りのミッションを果たすことができませんでした。
しかし、すでに寿命を果たしたこの探査機は、地球に戻ってきました。
もちろん、地上にいた関係者が、帰還のために全力を尽くしたことは言うまでもありません。
日本には、物には魂がこもるという考えがあります。
はやぶさ自身に、なんとしても自分が生まれ育った故郷に戻りたい、たとえ自分は戻れなくとも採取したサンプルだけでも戻したい、そういった気持が宿っていたのではないか、だからこそ「奇跡のプロジェクト」になったのではないか。
この作品は、はやぶさが帰還した時に、多くの人がそう感じた気持ちを、言葉にしています。