第19話
「エリア、そのものは信用できるのか?」
「できますよ~、私に忠誠を誓ってくれましたから」
お母様は「真実の目」というスキルを持っている。
私の魔眼と比べると数段ランクが低いが、十分珍しい。
真実の目の能力は名前のとおり真実かどうかを見分けることができるというものだ。
私の魔眼は目を使うスキルをすべて使うことができる。
死ぬ前のカミラは持ってはいたが使えなかったようだ。
その効果により、グラディスの忠誠が本物だと分かったようだ。
それとお母様の護衛というのはハッキリ言っておかしい。
いや、お母様もおかしい。
お母様はクイーンサキュバスという種族で、サキュバスということで魅了やドレインは使えるのは当たり前だが、クイーンサキュバスにもなると魅了ではなく相手を操れたり、エリアドレインという広範囲高威力のドレインを使うことができる。
ただ、お母様は操ることが嫌いで「超」がつくほどのお人好しだ。
それに、人に好かれやすいみたいだ。近距離戦戦は苦手のようだが魔法は中位魔法なら全属性使える。
護衛は全員女性で信用ができる人ばかりなのだが、これまた化け物のように強い。
一人でAランクモンスターを相手にできるような人ばかりで、さらに全員美人ときた。
この護衛は全員お母様に使えたいと思い、志願したものばかりだという。
「それで、グラディスを呼んだ理由はなんなのだ?」
「グラディスに悪い人たちを止めてもらって、学園長さんをおろせばいいではないかと思ったの~」
「裏の者たちに殺されかけたのにできるのか?」
そんな時、扉が大きな音をたてて開いた。
「問題ないと思いますよ、父上、母上!」
(はぁ、メンドイ、もとい、嫌いな奴が来た...)
「おお、戻ったか!ロズエル」
ロズエルというのは私の義兄で、いま亡き第二婦人の子供だ。
今までは、人間との戦争がどのような状態なのかを見に行っていたことになっているようだ。実際は部下だけ行かせて、別荘で遊んでいたようだ。
ついでに私に呪いをかけて殺したのはこいつだ。
あれ?お母様が嫌な顔をしている...
もしかして、呪いのこと気が付いてる?
ロズエルはこちらを見て、
「なぜ生きている」みたいな顔をしている。
「お父様、ロズエルお兄様には私が元気になったこと教えてないのですか?」
「ああ、私の口から言おうと思っていたのだ。」
はぁ、今度は旅にでようかな........
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