第8話 逆転

 一方、浩香は正人の叔母の家に正人と芽以に連れられて入っていた。

 正人の叔母の家は洋風でかなり派手だった。

 正人は得意げに「ここがおばちゃんの家、俺も今、世話になってる。」といった。

 浩香は「すごいですね。」と感心しながら言った。

 浩香たちが入ってすぐに郁恵と一善、誠二が入ってきた。

「正人久しぶり、元気だった。」

「ああ、郁恵、俺はこの通りよ。楽しくやってるぜ」

「おお、そうか、芽以もいるな」

「ええ、もちろん」

「はは、お前は楽しそうでいいよ。うん?このかわいい子は誰だよ?」

 誠二が浩香を見て聞いた。

「ああ、彼女は小柳絹子ちゃん。今日、帰りに偶然、会った。加茂市に引っ越してきたらしくて、まだ、友達はいないらしい。」

「おお、そうなんだ。俺は誠二、よろしくね。」

 誠二はカッコつけていったが、誠二は見た目は中の下といったレベルなので全く様になっていなかった。

 しかし、浩香は笑顔でこう答えた。

「はい、よろしくお願いしますね。」

 浩香のその時の表情はいつもの暗くて地味な印象はなく明るくすごく魅力的に見えた。

 正人たちはそんな浩香に満足して正人が買ってきておいた料理を食べながら、ゲームをやり、さらに叔母が買ってきたらしいウイスキー、ジョニーウォーカーのブラックラベルで酒盛りまでやった。

 一善と誠二は浩香にもウイスキーを進めてきたが、浩香は作戦後のことを考えて「いえ、私、お酒は飲めないんです。」といって断った。

 正人たちは酒が進むと正人の叔母の家庭用カラオケセットを持ってきてリビングで歌を歌い始めた。

 しかし、正人たちは歌が下手で聞いてて不快になるほどだった。

 浩香は正人たちがノリノリで下手な歌を歌うので気分が悪くなったが、もちろん、表情には出さずに笑顔で「お上手ですね。」といって聞いていた。

 正人たちは浩香にも歌ってほしいと言ってきたので浩香は自信なさそうにマイクを受け取ると芽以が選んだ曲を歌った。

 芽以が選んだのは「カードキャプターさくら」がアニメ化されたときの最初のオープニングテーマだった広瀬香美さんの「Catch You Catch Me」で俺は浩香に桜が小学生の頃から「カードキャプターさくら」にはまっていたことを話していたのでその時、「もしかして桜が好きでよく歌ってたのかしら?」と浩香は思った。

 まあ、ともかく、浩香が歌い始めると正人たちは一様に感嘆の声をあげた。浩香の歌声を聞いてもっと聞きたくなったのか、正人たちは浩香にいろいろな曲を選んで歌ってもらった。

 浩香はそれに応えてどれも完璧に歌い切り、キリのいいところで

「ちょっと、お手洗いに」

 といって部屋を出た。

 浩香は部屋を出るとドアの隙間から正人たちの様子をうかがった。すると、正人たちはこんな会話をしていた。

「ははは、歌が上手いね。絹子ちゃん」

「ええ、そうね。声もかわいいし、最高よ。」

「ああ、ところで芽以、すげえ、面白いことを考えたんだよな。何するんだよ。」

 一善がニヤけた表情で聞いた。

「ああ、実はこの正人の叔母さんの家には完全防音の地下室があるんだけど、その部屋に絹子を連れ込んでひどいことをしてあげようと思ってるのよ。彼女の恥ずかしい写真を撮っとけば彼女、私たちに逆らえなくなるでしょ。そうすれば彼女を私たちの奴隷にできるわ」芽以はイヤらしい表情でウイスキーを飲みながら言った。

「おお、芽以も考えるね。彼女、かわいいからカモと違ってやりがいがあるね。たまんねえな」

 誠二もヘラヘラと笑いながら答える。

「カモ?ああ、鴨下聖夜ね。あいつ、カモと同じで私たちにひれ伏してればよかったのに最後に暴走して私たちに殴りかかってきたわよね。私はあそこを蹴られて痛さで失禁しちゃうし、一善は頭が切れて流血するし、誠二も肋骨が折れちゃったのよね。本当、最悪だったわ」

 郁恵が不愉快そうに答えた。

「ええ、そうね。あいつ、どこにいるのかしら、まあ、ろくでもない生活を送ってると思うけど、桜も言ってたけど、カモは鴨鍋にでもなって人間に食べられればいいのよ。本当、ムカつくわ」

「ああ、全くだ。だが、俺たちにはもう関係ない。絹子が戻ってきたら早速、実行だ。」

 正人は得意げに言った。

 浩香は正人たちの会話を聞いて唾棄を覚えながらも何とか平静を保って部屋に戻った。

「すみません。戻りました。」

 浩香が戻ってくると、正人は早速、こう答えた。

「ああ、戻った。じゃあ、俺、君に見せたいものがあるんだ。来てくれる。」

「見せたいものですか、はい」

 浩香は笑顔で答えた。

 正人たちは浩香を誘って正人の叔母が作った地下室に降りて行った。

 地下室は分厚い壁に覆われていて完全防音なのは浩香にはすぐに分かった。地下室には大型の金庫もあり、何かがあると浩香は直感した。

「ここですか、結構広いですね。何を見せてくれるんです?」

「うん、それはね。これだよ。」

 正人はニヤリと笑いながら腰に差していたものを抜いた。

「え、そ、それは」

 浩香は驚愕のあまり、言葉が出なかった(ただし、これは演技だ。浩香は次の手をすでに練っていた。)

「驚いた」

 正人は得意げに言った。正人が持っていたのは拳銃だったんだ。正人が持っていたのは中国製のトカレフ、ノリンコT54、通称黒星拳銃だった。ちなみに日本で出回っているトカレフは本物ではなく、このノリンコT54だ。間違えないでくれよ。

 正人は浩香が恐怖で動けなくなったと思ったのか、芽以たちに合図を送った。

「ふふ、驚いた?正人だけじゃないわ、私たちにもこれがあるのよ。」

 そういうと芽以たちも腰に差していた拳銃を抜いた。

 芽以の拳銃は韓国製デーウーDH380、郁恵の拳銃はハンガリー製FEG7000APK、一善の拳銃は中国製マカロフ、ノリンコT59、誠二の拳銃はロシア製のMP446バイキングだった。

 浩香は全員、拳銃を持っていたことに驚いたが、すぐに冷静になっていた。しかし、恐怖で震えているふりをしてこう言った。

「そ、それって、ほ、本物のピストルですよね。わ、私をどうするつもりなんですか?」

 浩香は涙を浮かべながら聞いた。

「何って、これから、あなたにひどいことをしてあげるのよ。私たちあなたみたいな女の子を思いっきり、いじめてあげたいと思ってたのよね。今日、あなたが声をかけてきたときは運命の出会いだって思ったわ、言っとくいけど、逃げようとしても無駄よ。出口はここしかないし、この部屋は完全防音だからあなたがいくら泣き叫んでも誰もこないわよ。もちろん、銃を撃っても誰も聞こえないわ、だから、あなたが逃げ出すことは不可能なわけ」

 芽以はデーウーDH380を手に得意げに言った。

「そんな、ひどい。私が何をしたのよ。イヤ、お願い助けて、誰にもしゃべらないから」

「ダメよ。許してあげないわ、そうね。まず、スカートとパンツを脱いでお尻を出してもらおうかしら、会った時、私はスマホを見てて見てなかったって言ったけど、実はあなたが転んだとき、ばっちり見ちゃってたのよね。あなたのお尻、大きくてかわいいから引っぱたいてあげたらすごくいい気がするのよね。だから、今から脱ぎなさい。」

「わ、私のお尻を、イヤ、やめて、そんなことしないでお願い」

 浩香は臀部を両手で押さえながら後ずさった。

「ふん、ダメよ。脱がないなら脱がせてあげる。覚悟しなさい。」

 芽以は一善と誠二に合図するとイヤらしい顔で歩き出した。

「イヤ」

 浩香は逃げようとしたが、正人と郁恵に拳銃を向けられ、動きを止められた。

「ああ、誰か助けて」

「誰も助けに来ないぜ」

 正人たちはニヤニヤと笑いながらその時の浩香を見ていた。そのとき、芽以たち3人は拳銃を腰に差していて正人と郁恵も浩香を見るのに夢中で銃口を下に向けていてすぐには発砲できない状況だった。

 浩香はその隙を見逃さなかった。突然、スカートの中に手を入れるとスカートの中に隠していたワルサーPPKを引き抜き、正人と郁恵に発砲していた。

「うぎゃああ」

 弾丸は正人の右腕と郁恵の頭に当たり、郁恵は即死、正人は拳銃を落とし、傷口を押さえて転倒した。

「え!」

 芽以たちは何が起きたのか分からなくなり、その場に立ちすくんだ。しかし、浩香は素早く次の行動に移っていた。

 芽以たち3人にワルサーPPKを発砲していた。

「ぎゃああ」

 3人は被弾し、次々と倒れていった。

 一善と誠二は首筋と心臓を撃たれ、即死、芽以も下腹部を撃たれ、這いつくばった。

「うわああ、死ぬ、死ぬ」

「いやああ、痛い、助けて」

 2人は発狂したように喚き散らした。

 浩香はそんな2人を尻目に落ちている拳銃をすべて集め、ひとまとめにするとワルサーPPKに補弾し、2人に銃口を向けながら言った。

「動くんじゃないわよ。死にたくなければ大人しくしなさい」

 浩香はさっきまでの恐怖におびえた表情と違い、殺気に満ちた凶暴な表情になって言った。

 2人は豹変した浩香を見て驚愕し、ガタガタと震え出した。

「ひい、ま、待ってくれ、冗談だったんだ。撃たないでくれ」

「そ、そうよ。あなたの困った顔が見たかっただけなのよ。ほ、本当にあなたにひどいことをするはずないでしょ助けて」

「そう、死にたくないのね。じゃあ、私の質問にいくつか答えてもらうわ、始めに聞くけど、あんたたちの拳銃はどうやって手に入れたものなの?」

「お、俺たちの銃は俺のおばちゃんが手に入れてくれた。俺の護身用にってそれで芽以たちに見せたら芽以たちも欲しいっていうんで芽以たちの分も手に入れてくれたんだ。おばちゃんは仕事柄、中国や韓国やロシアの人に会うことが多くてさ、その人たちからもらったらしい」

 正人は必死の表情で答えた。

「そう、あんたの叔母さんは花屋をやってるみたいだけど、中国人や韓国人に花を売ってるわけ」

「そ、そうだ。おばちゃんは外国の人に花を売ってる。」

 正人は答えたがその時の正人の表情は不自然で浩香は正人がウソをついていると直感した。

「本当に、ウソをついてるんじゃないの」

 浩香は服のポケットからイタリア製のおしゃれな折り畳み式ナイフを取り出すと刃を起こし、正人の顔に刃を近づけた。

「うわああ、やめてくれ、そ、そうだ。おばちゃんは花屋だけどそれだけじゃない。ハウスでケシっていう植物をこっそり育てててそれから、確かアヘンっていう麻薬を作って売ってるんだ。金曜の夜から家にいないのはアヘンを売りに行ってるからなんだ。」

 正人は喚くように言った。

「なるほど、あんたの叔母は麻薬の密売をやってたわけね。だから、お金持ちなのね。」

 浩香はうなずきながら言った。

 俺も正人の叔母が花屋だけでそんなに儲けられるのか疑問に思っていたが、麻薬の密造と密売をやっていたんだな

 浩香はさらに続ける。

「よく分かったわ、じゃあ、聞くけど、あんたたちの昔のクラスメートだった鴨下聖夜は分かるわよね。」

「え、ええ、分かるわ、聖夜がどうかしたの」

「私は聖夜とたまたま会ってその時、あんたたちが彼に低レベルな嫌がらせを飽きずに続けてたことを聞いたわ、何で彼にそんなことをしたのよ。答えなさい」

「そ、それは遊びのつもりで」

「ちょっとしたジョークのつもりだったんだ。」

 正人と芽以は言い訳がましく言ったが、浩香には2人がウソをついているのがすぐに分かった。

「正直に答えなさい」

 浩香はそう叫ぶと芽以の左腕に弾丸を撃ち込んだ。

「ぎゃああ」

「うわああ、わ、分かった言うよ。頼まれてたんだ。同じクラスの女の子に彼女の名前は・・・」

「尾崎桜じゃないの?」

「な、何で知ってるんだ。そ、そうだ。俺たちは桜に頼まれて聖夜に嫌がらせをしてた。桜は聖夜がヤバい男だからやっつけてくれって涙目で頼んできてさ、桜は明るくてかわいらしい子だからウソをついてるようには見えなくてさ、俺も桜にいいところを見せたくて嫌がらせを続けてたんだ。仕方ないだろ、桜みたいな女の子に頼まれたら誰だって信じちゃうだろ」

 正人は必死の表情で話し終えた。

「なるほど、あんたたちは桜に頼まれて聖夜に嫌がらせをしてたわけね。よくわかったわ、じゃあ、聞くけど、桜は何で聖夜にそんなことをしようと思ったのよ。彼に聞いたけど、聖夜はあんたたちはもちろん、桜にも自分から危害を加えたことはないのよ。何で桜は聖夜をヤバい男だなんて言ったのよ。」

 浩香は疑問に思っていたことを聞いた。

「さ、さあ、分からないわ、私たちは聖夜が桜に何かひどいことをしてそれで桜がそれの仕返しをしようとしたくらいにしか思ってなくて、詳しくは聞かなかったの、聖夜と桜の間に何があったのかは知らないわ」

「ああ、俺も知らない。あ、だけど、気になることが」

「何よ、気になることって」

「いや、桜は昔から生き物が好きで特に鳥が好きだったんだが、実は鳥がみんな好きというわけじゃなくて、カモとタカは嫌いだって話してたんだ。」

「カモとタカが、どうしてよ。」

「さあ、よくわからん、だけど、聖夜の苗字は鴨下であだ名はカモだったんだ。桜はカモが嫌いだった。だから、それが関係してるんじゃって思ったんだ。だから、気になってさ」

「何よそれ」

 浩香はしばらく考え込んだ。そういえば、桜は隆司たちに鳥を殺させていたが、撃ち殺させていた鳥はタカの仲間とカモの仲間ばかりだった。タカとカモを殺させていたのはそれが理由だったのかと浩香は思ったんだ。しかし、何でタカとカモが嫌いなのか、浩香はタカが嫌いな理由は何となく想像がついた。タカは肉食でほかの鳥やウサギを捕食する。それで桜はタカのことが嫌いになったんだろう、しかし、カモはどうしてなのか?カモは別にほかの鳥を襲うわけじゃない。いったいなぜ

 浩香は考えたが、理由は分からずじまいだった。なのでこう続けた。

「まあ、いいわ、ところで桜は中学3年の時、転校したみたいだけど、どこに引っ越したのよ。それに引っ越した理由は何なの?」

「ああ、桜が引っ越したのは親が事故で死んだかららしい。それで親父の兄貴、つまり伯父さんの家に引き取られたらしい。だから、桜はそこにいるんじゃないかな。伯父さんの家が何処かは聞いてないけど」

「なりほど、よく分かったわ」

「あ、ああ、なあ、頼むよ。俺と芽以は助けてくれ、金を払う。実はそこの金庫にはおばちゃんが貯めておいた金が入ってるんだ。確か二千万くらいあったと思う、俺たちは桜に使われてただけだ。勘弁してくれ」

 正人は手を合わせた。

「そうね。確かに悪いのは桜よ。あんたたちは見逃してあげる。お金はもらうわよ。金庫を開けなさい」

 浩香はもちろん、2人を生かしておく気はなかったが、2人に希望を持たせるような口調と表情で言った。

「あ、ありがとう、いま、開けるから」

 正人は自由の利く左手でダイヤルを回して開けた。

 その瞬間、正人は金庫の中に左手を入れた。しかし、正人は左利きではないのでスピードは遅かった。浩香は正人が手を入れると同時に正人の腰に発砲していた。

「ぐぎゃあ」

 正人は絶叫し、その場に這いつくばった。

 浩香が金庫の中を見るとそこには現金二千万と正人の叔母が作ったらしいアヘンの入ったビニール袋、そして1丁の拳銃が入っていた。正人はこの拳銃を取ろうとしていたんだ。

「何かしら?」

 浩香は気になってその拳銃を取り出してみた。その拳銃は

「モーゼルHSC」

 そう、その拳銃は大藪さんも好きで作品によく登場させていた。浅岡の愛銃でもあったドイツ製、モーゼルHSCだったんだ。俺は「非情の標的」を読んでいてどんな銃か気になって調べたことがあってすごくいい銃で手に入れたいと思っていた。そのことは浩香にも話していたから浩香はモーゼルHSCを見て

「聖夜にいいお土産ができたわ」

 と口に出していた。

 浩香はモーゼルHSCをスカートの中にしまい、同じく金庫に入っていた予備の弾倉と32ACP弾が入った箱を手に入れると呻いている正人と芽以の方を向いた。

「ひい、冗談だったんだ。許してくれ」

「おねがい、助けて」

 2人は失禁までしながら哀願した。

「ダメよ。私にひどいことをしようとして許されると思ってるの、死になさい」

 浩香はワルサーPPKから2人に弾丸を撃ち込んだ。

 2人は絶叫し、悶絶して息絶えた。

 浩香は「バイバイ」といってウインクすると地下室を出て髪の毛や指紋のような自分がいた痕跡をすべて隠滅し、叔母の寝室にあったボストンバックに金とアヘンをいくらかと正人たちから奪った拳銃や弾薬を入れ、リビングに正人の叔母あてに正人たちを地下室で殺したこととアヘンの密造と密売を行っていることを知っているという脅迫文を筆跡が分からないように左手で床に書くとサイレンサーを取り付けたワルサーPPKを腰に差し、外に誰もいないことを確かめながら家を出た。

 浩香は正人の家から少し離れた裏道に停めておいた濃い青色の日産・シルフィに乗り込むと南区の家に車を発進させた。

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