第3話 初戦
中央区に着くと俺たちは俺がドイツ人と出会ったデパートにまず向かった。
デパートで浩香は服や小物類を見ながら目を輝かせていた。浩香は濃い青色のシンプルな服しか持っていないが、本当はもっとかわいい服を着てみたいらしい
しかし、そんなことはないと分かっていてもまたからからわれたり、いたずらをされるのではという恐怖心が込み上げてきてどうしても今まで通りの恰好しかできないらしかった。
俺は浩香に同情しながら浩香にブローチとペンダントを買ってやった。俺は金に余裕がないから小学生や中学生でも買えるような安いやつしか買えなかったが、浩香はすごく喜んでいた。こんなことをしてもらったのは初めてだったらしい
浩香の嬉しそうな顔を見て俺もうれしかった。デパートを出た俺たちは浩香がカラオケに行きたいといったのでカラオケに行くことにした。
浩香は歌を歌うのが好きで小学1年くらいまでは人前で堂々と歌っていたらしいが、小学1年の時にクラスメートたちに歌が下手だと言われ、さらに浩香が音楽の時間に歌っていた時に突然、浩香が歌っていないと因縁をつけられて教師がそれを真に受けて浩香の尻を思いっきりひっぱたいて痛い思いをしたことがあって、それ以来、歌を人前で歌うことができなくなったらしかった。
それでも、放課後や休みの日には誰も見ていない場所でこっそり歌っていたらしく、浩香は自分の歌声には結構、自信を持っているらしく、俺に自分の歌声を聞いてほしくてカラオケに行くことにしたらしい
カラオケに入ると、俺はコーラ、浩香はメロンソーダを注文した。
俺は本当はジントニックを頼みたかったんだが、俺は見た目は20代前半とはいえ、実際は17歳でまだアルコールが飲めない年齢だし、浩香は10代の少女にしか見えないからアルコールはマズいと思ってコーラを頼むことにしたんだ。
ちなみに浩香がメロンソーダを頼んだのは浩香が保育園の時飲んですごく美味いと思ってかなりはまっていた飲み物だからで、小学2年の時から全く飲ませてもらえなくなって今まで全く飲んでいなかったんだが、メニューの中に見つけて久しぶりに飲んでみることにしたらしかった。
まあ、ともかく、俺たちは飲み物が来るとそれを飲みながら歌を歌うことにした。
浩香はマイクを持って緊張した表情で言った。
「じゃあ、行くわよ。笑わないでね」
浩香は不安そうだったが、俺はすぐにこう言った。
「ああ、もちろんだ。」
「そう、じゃあ、行くわね。」
浩香は歌い始めた。
浩香が最初に歌ってくれたのは「DEATH NOTE」のアニメ版のエンディングテーマだった「アルミナ」という曲で浩香は中学生の時「DEATH NOTE」にはまっていてそれこそ、食い入るように読んでいたらしかった。
ちなみに浩香が一番気に入ったキャラはもちろん、主人公の夜神月で浩香は当時、クラスメートたちの嫌がらせが激化したことで苦しい毎日を送っていたんだが、月の活躍を見て救われた気がしたらしい。「アルミナ」を歌おうと思ったのはこの曲が月の心情を一番よく表している気がして彼が歌ったら一番様になると思ったからだった。
まあ、ともかく、浩香が歌い始めると俺は
「上手い」
と思った。
浩香の声はかなりかわいい声で歌唱力も高くてすごく良かった。昔のクラスメートたちはバカにしてたみたいだがそんなことはない。上手いぞ浩香
浩香は歌い終わると
「どうだったかしら?」
と心配そうな表情で聞いてきたので俺はこう答えた。
「すごく上手だった。」
俺が笑顔で答えたので浩香は嬉しそうに言った。
「ありがとう。じゃあ、もっと聞いてくれる?」
「ああ、もちろんだ。」
浩香はそれから、何曲も歌ってくれた。「アルミナ」は男性歌手の曲だったが、浩香は女だから女性歌手の歌を中心に歌ってくれた。
浩香の歌はどれも素晴らしかった。俺は熱心に聞き続けた。
浩香はもう1曲アニメソングを歌いたいと言ったのでライトノベル「涼宮ハルヒの憂鬱」のアニメの第二期のオープニングテーマだった「スーパードライバー」という曲で浩香は中学の時「DEATH NOTE」と同じくらいはまっていてよく読んでいたらしかった。
浩香が一番気に入ったのはもちろん、メインヒロインの涼宮ハルヒで浩香は彼女の活躍にくぎ付けになっていて彼女の活躍を見て月とは違った意味で救われたらしい。「スーパードライバー」を歌おうと思ったのはこの曲がハルヒの心情を一番よく表している気がして彼女が歌ったら一番様になると思ったかららしい。
浩香は歌い終わると「DEATH NOTE」と「涼宮ハルヒの憂鬱」と同じくらい中学の時は「バトルロワイアル」という小説にはまっていたことを話してくれた。
浩香が一番気に入ったのはメインキャラの1人である桐山和雄で彼の活躍を見て月の活躍と同じくらい見ていて救われたらしい。
浩香はバカな話かもしれないが、月とハルヒと桐山を組ませたら面白いかもしれないと話してくれた。
俺はそれを聞いて「本当か?」と一瞬、思ったが、3人が一緒にいるシーンを想像してみて十分ありな気がした。それと、浩香は3人が出会った時、どう思うかも考えてみたらしく、桐山は月を切れ者の七原秋也、月はハルヒを何をやっても成功する弥海砂、ハルヒは桐山を男版の長門有希だと思うだろうと話してくれた。
俺はそれを聞いてやはり、しっくりこなかった。
月が七原でハルヒが海砂で桐山が長門というのは無理がないかと思ったんだ。
しかし、あとで調べてみて浩香が何でそう思ったのか理由がわかってしっくりきた。まあ、何でそう思ったのかは想像に任せる。
浩香が3人のことを話してくれた後、俺もある作品にはまっていたことを思い出して浩香に話した。
俺がはまっていたのは大藪春彦さんの「非情の標的」という作品で俺は小学6年の時、自動販売機の近くで落ちていた500円を見つけてその金でジュースを飲んだりしたんだが、試しに古本屋に行ってみて面白そうな本がないか探すとたまたま100円で売っていた「非情の標的」を見つけて気になって買ってみることにしたんだ。
「非情の標的」を読んでみて俺はすごく面白いと思った。俺が気に入ったキャラは主人公の浅岡晃一だ。浅岡が弟、名前は健次を助けるために敵と死闘を演じ、敵をなぎ倒していくシーンは素晴らしかった。俺は家族から大事にされてこなかったから、家族のために奮闘する浅岡を見てこれが本来の家族の姿なのだと思った。浅岡は俺にとってかけがえのないヒーローだ。
俺が話すと、浩香も大藪さんの作品はたくさん読んでいて「非情の標的」も素晴らしい作品だと笑顔で話してくれて、「DEATH NOTE」と「バトルロワイアル」を読んでいて2つとも大藪さんの作品とどこか似たところがあって作者の師匠は大藪さんだったのでは?と話してくれた。
俺も2つの内容を思い出して「DEATH NOTE」は大藪さんの化身である伊達邦彦シリーズの3作目である「血の来訪者」や映画化もされた代表作である「蘇る金狼」と似たような感じがしたし、それに「バトルロワイアル」は大藪さんが初期の頃、書いていた短編集と似たような感じがした。それに月は伊達邦彦や「蘇る金狼」の朝倉哲也と似たところがあると思ったし、桐山は大藪さんのもう1人の化身である西城秀夫をはじめとするエージェント系の主人公たちとどこか似ているように思えて「本当にそうかもしれない」と俺も思った。
それと、「涼宮ハルヒの憂鬱」のアニメでエンドレスエイトという話があって同じシチュエーションが8話に渡って繰り返される演出が行われたんだが、その演出を見て大藪さんの「飢狼の弾痕」と最後の作品となった「暴力租界」を思い出した。
この2つの作品は同じ描写の繰り返しでトンデモ本とか言われてるんだが、その同じようなシチュエーションの連続がエンドレスエイトと被って見えて俺は何とも言えない感覚になったのを覚えている。この演出を考えた人は「飢狼の弾痕」か「暴力租界」を読んだことがあったんだろうか?まあ、どれも俺の想像に過ぎないけどな。
話はそれたが、俺は前野曜子さんの「非情の標的」という曲を浩香に歌ってもらった。この曲は「蘇る金狼」が映画化されたときに「蘇る金狼のテーマ」と同時に作られた曲らしく、俺は「蘇る金狼」について調べていた時に偶然、知ったんだが、俺は「蘇る金狼」より「非情の標的」の方が好きでどんな歌なのか気になっていたから浩香に歌ってもらうことにしたんだ。
浩香はそんな曲があることに驚いていたが、「いいわよ」とノリノリで歌ってくれた。聞いてみて浅岡の心情を表しているように思えてすごくいいと思った。
そんなことをしながら時間は過ぎ、浩香は最後に歌い終えて俺に
「どうだったかしら?」
と聞いてきたので俺は
「すごく良かった。浩香は歌が上手いな。」
と笑顔で答えた。
「ありがとう」
浩香もすごくうれしそうな表情になって言った。
俺たちはカラオケ店を出てもう夜になっていたので駅から少し離れたレストランで食事をとることにした。
俺はステーキ、浩香は若鳥のグリルを選んだ。俺は生の肉は食えないのでウェルダンにしてもらった。本当は700グラムくらい頼みたかったんだが、そんな量の肉は置いてないみたいだったし、資金的に苦しいので200グラムで妥協することにした。ちなみに俺は肉料理が好きで中学を出た後、ほとんど肉を口にしてこなかったので500グラムのステーキを注文して食べたことがあった。
大藪さんの作品だと主人公たちは最低でも500グラムくらいのステーキを食べていて700グラム、1キロも普通だが、普通の人は200~300グラムくらいしか注文しないらしいからそんなに食べられるのかと思ってその時の500グラムだけでなく、700グラム、1キロと注文してみたが俺は1キロのステーキも普通に食べられた。まあ、そんなに食べられるのは俺くらいだと思うがな。
浩香も健康のためとか言われて肉をあまり食べさせてもらえなかったらしく、肉料理が大好きらしい。浩香もステーキを500グラムくらい頼みたい気分だったらしいが、500グラムのステーキも置いてないし、やはり、金銭的に厳しく若鳥のグリルを頼むことにしたらしい。
料理が来ると俺たちは早速いただくことにした。
俺はステーキを早いスピードで平らげていった。浩香も若鳥をハイスピードで口に運んでいた。俺もそうだが、浩香も食欲は旺盛なんだなと俺は思った。
俺たちは料理を平らげ、ついでに頼んだポテトもすべて平らげるとコーヒーを頼んで少しして帰ることにした。
俺は中央区に住んでいるが、浩香は南区に住んでいるので電車で帰るので俺は新潟駅まで送っていった。
「じゃあ、また」
「ええ、今日は楽しかったわ」
俺と浩香は手を振って別れた。浩香が駅まで歩き出すと俺はタバコ、マイルドセブン(今の名前はメビウスというけどな。しかし、俺は今も昔の名前で呼んでる。)を取り出して吸い始めた。
俺はまだ17歳だが、タバコは中学を出てから毎日のように吸っている。タバコは肺ガンの原因とか言われてるが、俺はタバコとガンには関係がないと思っている。みんなは信じないだろうけどな。
俺はタバコを吸い終えて借りている借家に戻ろうと思ったんだが、ふと、駅の方を見ると浩香が1人の男と話しているのが見えた。
その男も16、7歳くらいで俺たちと同い年くらいに見えた。
その男は160センチ後半くらいでやたら笑顔で浩香と話していて普通の人が見たら明るくて面白い奴とでも思ったかもしれない
しかし、その男をよく見ると保育園児か小学校低学年のバカガキやワルガキがそのまま成長したような幼児性が顔ににじみ出ていて、目が細くて丸顔ではっきり言って見た目がよくなく、それでいて身の程知らずの愚かさとイヤらしさがにじみ出ていて俺は見た瞬間から嫌になった。
「何だあいつは?」
俺はその男が気になってよく見るとその男は浩香にかなり親しげに話しかけていて浩香も緊張することなく話していたからその男と浩香が知り合いだということがすぐに分かった。
浩香は明るく話しているようだったがその表情には無理やり作ったような不自然さがあり、浩香がその男と話すのを嫌がっているのが分かった。
「まさか、こいつも」
俺はこの男も浩香の昔のクラスメートで浩香をいじめていたのではと思った。浩香が嫌がっているのがその証拠だ。やつは何をするつもりだ。
俺は男が何をする気か気になって2人を見ていたんだが、男は浩香を誘って駅の構内に入っていった。2人がいたのは万代口だったのでどうやら南口に向かっているらしい。
俺は不吉な予感を覚え2人のあとをつけていった。俺は足が速いのですぐに追いついた。2人は階段を上がっていたが、後ろから見ても浩香が男についていくのを嫌がっているのがすぐに分かった。浩香は断れなくて仕方なくついていっているだけなんだろう。ちなみに余談だが、浩香はスカートを押さえたりはしていなかったので後ろから見ると下着が丸見えになっていた。俺は特に気にしなかったが、普通の男はかなりグッとくるシーンだっただろうな。
まあ、ともかく、俺は2人のあとをつけていくと男は鳥屋野潟の方に向かっているのが分かった。男は大通りを避けて裏口を通って鳥屋野潟に向かっていてどうも人目を避けているように見えた。
「やはり、こいつ」
俺は男が何かマズいことを考えていると直感し、持ってきたナップザックからベレッタ92FSを取り出して腰に差した。
俺は拳銃を射撃に行くとき以外は普段は持ちあるかないんだが、その日は何故か持って行ったほうがいい気がしてザックの底に隠して持ってきておいたんだ。もっとも、俺は銃がなくても素手で男を殴り倒せる自信があった。しかし、不吉な予感がして銃をすぐに使える状態で持っていたかったんだ。もっとも、その時は銃を使うことはないだろうと思ったんだがな。
2人は裏道を通って鳥屋野潟の近くの人気のない場所に着いた。鳥屋野潟はちょうど春で桜が咲く季節だったから桜が満開になっていた。
普通の人は満開の夜桜を見てきれいだと思っただろう。しかし、その時の俺には満開の桜が不気味に見えて背筋が寒くなるのが分かった。そういえば、桜は人を食って咲くという話があったな。もちろん、単なる作り話なんだが、その時の俺にはそれが作り話には思えなかった。
鳥屋野潟には鳥屋野潟に渡ってきて住み着いているカモ、コガモとオナガガモという種類だ。が餌を探して水面を泳いでいるのが見えた。桜とカモ、どう考えても合わないが、俺はカモたちを見てなぜかほっとしていた。
まあ、ともかく、俺は少し離れた木の陰に隠れ2人を見張ることにした。鳥屋野潟の近くに男が浩香を連れてくると浩香は手を腰に当てながら聞いた。
「隆司、こんなところに何をしに来たのよ。夜桜でも見物する気?」
浩香はうんざりした口調で聞いた。
「あはは、そんなんじゃないよ。面白いものを見せてあげようと思ってさ」
男、隆司は保育園児みたいな口調で得意げに言った。
「面白いもの?何よ?」
「うん、これ、ねえ、持ってきて」
「おう」
隆司が言うと、鳥屋野潟の岸辺の草むらから4人の男女が出てきた。
4人組は男2人と女2人で全員10代後半のようで品のないイヤらしい笑いを浮かべていた。
どういうやつかというと1人は小太りで威勢はよさそうだが、中身はなく小物臭が漂っているやたら明るい男
2人目は粗暴でやたら偉そうな頭の悪いチンピラみたいな男
3人目は一見いい人に見えるが、裏ではろくでもないことをやっていそうなおばさんみたいな顔つきの女
4人目は目が細く、キツネみたいな顔つきでやたら偉そうでそれでいて好き者そうないかにもイヤらしい感じの女でどうやらこのキツネみたいな女が4人組のリーダーらしかった。
4人を見て俺は一瞬でろくでもない連中だと分かった。浩香も4人を見てすぐに危険を感じたのか隆司から離れて言った。
「ちょっと、誰なのこの人たちは、いっとくけど、私は疲れてるの、大した用事じゃないなら帰るわよ。」
浩香はその場から立ち去ろうとした。
「待ってよ。用事があるんだから」
隆司は保育園児みたいな口調で引き留める。
「嫌よ。さようなら」
浩香が強引に帰ろうとした時
「おい、待てって言ってんのが分かんねえのか」
隆司の表情が急変し、ゴロツキみたいな口調で叫んだ。
その声を聞いて浩香は隆司の方を振り返った。気弱な人や暗い性格の人はその時の隆司を見て恐怖で震えあがったかもしれないが、浩香は隆司の方を向いて鋭い目つきになって隆司をにらみつけていた。
「何よ。突然、用事って何?」
浩香が堂々とした口調で言い返してきたので隆司は少しひるんだみたいだが、すぐにやたら偉そうな態度で言った。
「こういうことだ。」
隆司は腰に差していたものを抜いた。
「ウソ!」
隆司がそれを見せた時、浩香は驚愕していた。
「何!」
俺も驚いた。隆司が手にしていたのは拳銃だったんだ。
隆司が手にしていたのはロシア製のマカロフ拳銃のようだった。浩香はしばらく沈黙していたがすぐにこう切り出した。
「その拳銃、本物?私に用があったのはそれなの?」
浩香の声と表情には恐怖は浮かんでいないようだった。彼女みたいな少女は拳銃を突き付けられたら恐怖で泣き出してしまうのが普通だ。ということは俺が思った通り、浩香は単なる地味で暗い少女じゃないってことだ。
浩香が恐怖に震えることなく平然と言ってきたので隆司は困惑した表情になったが、すぐに偉そうな態度でこう言い出した。
「いや、違うぜ、俺の用事はもっと別なことだ。これは護身用、今の俺にはいいスポンサーがいてね。その人がくれたんだ。この人たちも持ってるよ。さあ、牧子さん」
隆司は得意げにキツネみたいな女、名前は牧子に言った。
「ええ、そうよ。私たちにもこれがあるのよ。英一朗、孝弘、千菜美、出しなさい。」
牧子は威勢だけはよさそうな男、名前は英一朗とチンピラみたいな男、名前は孝弘、おばさん顔の女、名前は千菜美に言った。
「おう」
4人も腰に差していたものを抜いた。
「う、本当に」
「何!」
俺はまた驚愕した。4人が持っていたのも拳銃だったんだ。
牧子の拳銃は韓国のデーウー製デーウーDP52、英一朗の拳銃はチェコのブルーノ製ブルーノCZ75、孝弘の拳銃は韓国のデーウーDH380、千菜美の拳銃は中国のノリンコ製、アメリカのハイスタンダードのコピーであるノリンコハイスタンダードだった。
俺は4人も拳銃を持っていたことに驚いていた。拳銃まで持ってきたということは俺が想像したようにヤバいことを企んでいることは間違いない。何をする気だ。
俺がそう思った時、浩香はほかの4人も拳銃を持っていたことに驚いたようだったが、恐怖で絶望することはなく隆司たちが持っている拳銃、特に英一朗の持っているCZ75に鋭い視線を送っていた。
俺は浩香が考えていることが分かった。浩香は隆司たちから拳銃を奪って反撃しようとしているんだ。特に英一朗のCZ75を奪いたいらしい。ちなみに俺も隆司たちの拳銃の中で使うなら迷わずCZ75を選ぶ、この拳銃は「世界最高のコンバットオート」と評された高性能な拳銃で共産主義国家が製造した中で数少ない高い評価を得た拳銃なんだ。だから、当然、俺はこれを選ぶ
話はそれたが、今度こそ、浩香が恐怖で身動きができなくなったと思ったらしく隆司はこう話しだした。
「ははは、驚いたか、俺たちには拳銃があるんだ。5丁もあるんじゃ逃げられないぜ、あ、そうそう、俺の用事だけど、最近、鳥が撃たれて死ぬ事件が続いてるだろ?実は俺たちの仕業なんだ。それで今日はお前を殺してお前が空気銃で鳥を撃ち殺していたところをヤクザにでも殺されたことにする計画だったってわけよ。驚いたか?ははは」
隆司は下品に大笑いした。
そうか、新潟で鳥を撃ち殺してたのはこいつらか、ふざけやがってしかし、何でこいつらはそんなことをしてたんだ?それに浩香を犯人に仕立て上げて殺す計画だと?何の目的でそんなことを?
俺がそんなことを考えていた時、浩香が口を開いた。
「なるほど、最近、鳥が撃ち殺される事件が続いてたけど、あんたたちの仕業だったのね。何でそんなことをしてたの?それにそのことを私の仕業に見せかけて私を殺すつもりらしいけど、何で私なのよ?理由を説明して」
「ふん、それを聞いてどうなるのよ。あんたは死ぬのよ。」
「冥土の土産よ。理由も分からずに殺されるんじゃやってられないわ、最後に教えてよ。」
浩香はふてぶてしい表情になって言った。
「け、そんなこと教えられるわけないだろ、まあ、いいか、ある人の正義のためといっておこう」
英一朗が偉そうに言った。
「正義ですって、どういうことよ。」
浩香は怒りのこもった口調で言った。
「どうだっていいだろ、お前にとっては悪なんだろうし」
孝弘も得意げに言う
「ええ、そうよ。あんたに関係ないわ、あ、そうだ、隆司から聞いてどんなブスかと思ってたけど、あんた見た目は悪くないのね。そうだ、牧子、殺す前にいいことしちゃわない?」
千菜美がイヤらしい顔で言った。
「そうね。ただ殺すだけじゃダメよ。ひどいことをして苦しめてあげましょう。英一郎」
「おう」
牧子が合図を送ると英一朗は拳銃を腰に差して浩香の方にイヤらしい顔で歩き出した。
「い、イヤ」
浩香は左手を腰に当てながら後ずさったが、隆司たちに拳銃を突き付けられて逃げられなくなった。
「うう、もうダメだわ」
浩香はその時、初めて絶望的な表情になった。
隆司たちはその時の浩香を見て興奮したのか全員、エロジジイかエロババアみたいな顔つきになっていた。
その時の隆司たちの汚らしさといったら言葉では表せないほどだった。俺はこれ以上、静止できなかった。俺はベレッタを片手に浩香を助けるために飛び出そうとした。
だが、俺が茂みから飛び出す前に
「ぎゃああ」
という絶叫が聞こえ、見ると英一朗が右手を押さえているのが見えた。
「え!」
隆司たちは何が起きたのか分からなくなり、呆然となっていた。しかし、俺は浩香の右手を見て理由が分かった。浩香の右手にはシース付きの果物ナイフが握られていた。浩香がそのナイフで英一朗を攻撃したんだ。
英一朗が絶叫を上げた時、浩香は素早く行動に移っていた。ナイフを隆司の方に投げつけると英一朗の下腹部に強烈な蹴りを加えた。
「ぎゃああ」
「うわああ」
ナイフは隆司の左手に当たり、傷は大したことはないようだったが、隆司は悲鳴を上げた。一方、英一朗は睾丸をつぶされたのか地面に膝をついた。その瞬間、浩香は英一朗のCZ75を奪い取り、牧子たちに発砲した。
「ぎゃああ」
浩香は初めてとは思えないほどのスピードで弾丸を放ち、牧子と孝弘、千菜美は頭と首筋、左胸を撃たれて悲鳴とともに即死した。隆司も左ひじに被弾し、怪鳥のような悲鳴を上げ、地面に這いつくばった。
「うわああ」
英一朗は下腹部を押さえて犬のように喚いていた。浩香は英一朗の顔に2発を撃ち込み、始末した。そのとき、CZ75がスライドオープンした。弾がなくなったんだ。
しかし、その時、左ひじを撃たれていた隆司が必死の表情でマカロフを浩香に向けて発砲しようとした。
「く、マズいわ」
浩香は英一朗の服を探って予備の弾倉を探したが見つからないようで浩香は焦っていた。しかし、隆司は殺気に満ちた表情でマカロフを発砲しようとした。
「させるか」
俺はベレッタ92FSをマカロフを発砲しようとしている隆司に発砲した。
「うぎゃああ」
隆司は右手首を撃たれ、地面に再び這いつくばった。
「だ、誰なの」
浩香はようやく探し出した予備の弾倉をCZ75に付け替え、拳銃を俺の方に向けた。
その時、ようやく俺は茂みから出た。
「俺だよ」
俺はベレッタを左手に言った。
「聖夜」
浩香は驚きの声を上げた。
「ああ、俺だ。そこで呻いている奴を見て胸騒ぎがして追ってきたんだ。マズいことを考えていると思ってたんだが、まさか仲間がいて拳銃まで持ってるとは思わなかったよ。しかし、念のため、これを持っていてよかった。」
俺はベレッタを見ながら言った。
「そう、あなたも拳銃を持ってたのね。ありがとう助かったわ、それより、早く逃げましょう。銃声がしたからパトカーが飛んでくるわ」
浩香は持ってきていたバックから手袋を出しながら言った。
「ああ、そうだな。その前にこいつに尋問させてくれ」
「ええ」
浩香は手袋をつけて英一朗の弾薬サックと牧子たちの財布や携帯を奪い証拠になりそうなものを探し始めた。
その間、俺は隆司に蹴りを入れて仰向けにさせ、隆司の財布と携帯を奪うと隆司にこう言った。
「動くな。お前の負けだ。死にたくなければ正直に答えろ、お前らは何で浩香を殺そうとしたんだ。」
俺がドスの効いた声で聞いた。
隆司は俺の凶暴な表情を見て恐怖で震えながら、答えた。
「ひ、ひい、た、助けてくれ、お、俺はべ、別に浩香に恨みがあったんじゃねえ、た、頼まれたんだ。ある人に」
「頼まれた?誰にだ」
「お、女の子だよ。俺と同い年くらいのその子がカモやタカを仕留めてくれって頼んできて空気銃も用意してくれたんだ。牧子さんたちもその子に頼まれた。それで去年から阿賀野市や白根で鳥を撃ってたんだ。それでこの前、今までやってきたことを誰かのせいにしてそれで終わりにするから死んでも誰も気にしない奴はって聞かれてその時、浩香のことが思い浮かんだんで話したら浩香に責任を押し付けて浩香を殺して犯人に仕立て上げようって話になったんだ。」
隆司は必死の表情で話し終えた。
「何?女、お前と同い年ということは16か17歳ということか?つまり、女子高校生に浩香を殺すように頼まれたってことか?」
俺は驚きながら言った。浩香を鳥を殺していた犯人に仕立て上げてしかも殺そうとしていた時点で俺は信じられなかったが、それ以上に隆司たちを操っていたのが10代の少女と聞いて驚愕した。その女は何者なんだ。
「そ、そうだよ。本当だ。その子に頼まれた。その子が鳥を俺たちに殺すように頼んだのは自然を守るためとか言ってた。詳しいことは知らねえ、だけど、鳥を撃ってくるごとにお礼に30万くらい金をくれてさ、俺たちはいいアルバイトだと思って彼女のために働いてた。浩香を殺すって言い出した時はさすがにビビったけど、彼女が絶対バレないいい作戦を考えてくれたし、成功したら五千万もくれるっていうからオッケーしちゃったんだ。仕方ないだろ、浩香は身寄りもいないし、暗くて地味な女なんだ。そんな女が死んだところで誰も気にしない。まあ、いいかって思っちまうだろ?」
隆司は最後は言い訳がましく答えた。普通の人はどう思うか分からない。しかし、隆司の浩香を殺そうとした動機のひどさに俺は反吐が出る思いだった。浩香を悪人に仕立て上げようとしたのもそうだが、浩香が死んでも誰も気にしないから別にいいだろという考えに俺は怒りと憎悪を覚えた。何を言ってやがる。
「なるほどね。お前が浩香を殺そうとした理由は分かったよ。だが、お前らの考えには俺は全く賛同できない。俺は彼女に死んでほしいとは思わないぞ、お前が死ね。」
俺は隆司に銃を向けて引き金を引こうとした。
「ま、待ってくれ、や、やめてくれ、何でもするから」
「そうか、じゃあ、お前たちに浩香を殺すようの頼んだ女はどういうやつなんだ。」
「か、彼女は元気で明るいかわいい子ちゃんといった感じだな。名前は染井吉野だ。」
「ソメイヨシノ」
俺はその名前を聞いて違和感を覚えた。ソメイヨシノといえば日本を代表するサクラだ。そのサクラと同じ名前、おかしくないかと
「何、ソメイヨシノ?ちょっと待てそれはサクラの名前じゃないか、偽名じゃないのか?」
「い、いや、本名だ。俺もそれってサクラの名前じゃないかって思って聞いたら、本名だって言ってた。お袋がサクラ好きで苗字が染井だから合わせてソメイヨシノになるんで吉野って名付けてくれたらしい。昔のあだ名はさくらだったとか、本当だ。ウソは言ってねえ」
隆司は必死で答えた。
俺はその時の隆司の表情を見て隆司の言っていることが本当だと思った。ということは本当に染井吉野という女に頼まれたわけか、その女何者だ?五千万も出せるってことは金持ちに違いないが
俺は考えたが、それ以上のことは分からなかった。すると、そこに隆司たちが隠していたらしいスポーツバックとクーラーボックスを手にした浩香がやってきた。
「聖夜、何か分かった。さっさと退散しましょう。こいつを始末してから」
浩香はCZ75をスカートから抜くと隆司に銃口を向けた。
「ひい、やめてくれ、俺が悪いんじゃねえ、悪いのは吉野だ。あの女が黒幕だ。あいつを殺してくれ」
隆司は喚いた。
「なるほど、そうね。確かに一番悪いのはその吉野とかいう女よ。だけど、あんたも同罪よ。私が死んでもかまわないって思ってたんでしょ。それに小学校の時、私にした仕打ちは許せないわ、面白くないことがあるといつも私に暴言を浴びせながら私を殴ったり、けったりしたでしょ。痛くてたまらなかったのよ。あんたを許せるわけないでしょ」
浩香は怒りのこもった口調で言った。
なるほど、隆司は浩香に暴力をふるっていたのか、だから、浩香は隆司と一緒にいるのが嫌だったのか、隆司はやはり、クズだな。
俺はそう思った。しかし、隆司はこう言い返してきた。
「し、仕方ねえだろ、俺だって面白くなくてムシャクシャしてたんだから、誰かに当たりたくもなるよ。当たるとしたらお前しかいないだろ、お前がそんなキャラだからいけないんだぞ、俺のせいにするなよ。」
隆司はまるで浩香が悪いとでもいうような口調で言ったので浩香はキレた。
「黙りなさい。私に責任を擦り付ける気なの、人を苦しめておいてその態度は何よ。あんたは加害者なのよ。何被害者面してるのよ。死になさい」
浩香はCZ75から4発を発砲した。
「ぐぎゃああ」
隆司は下腹部と腹、左胸、顔面に弾を受け絶命した。隆司の死体を見て俺は「自業自得だな。」と冷ややかに思った。
「浩香、早く逃げよう。このままじゃマズい」
俺はそろそろ、パトカーが来る頃だと思って言った。
「ええ、そうね。興奮しすぎたわ、逃げましょう。車のカギもいただいておいたから」
浩香は車のカギを見せながら言った。
俺たちはすぐにその場から立ち去ることにした。浩香が持ってきたスポーツバックには韓国製のエアライフル、エバニクスレインストームと北朝鮮の68式拳銃が入っていた。それとクーラーボックスには鳥屋野潟で仕留めたらしいコガモが二羽入っていた。隆司たちはこのレインストームで鳥を撃ち殺して周っていたんだ。68式はおそらく浩香を殺したあと、それを現場に残して浩香を危険人物に仕立て上げるためか、ヤクザや犯罪組織に殺されたように見せかけるために持ってきたんだろう
俺は英一朗に68式を持たせ、英一朗だけ、拳銃を持っていないのはおかしいと思われないようにした。レインストームの入ったスポーツバックとクーラーボックスは鳥屋野潟の草むらに置き、すぐに俺たちは退散した。
隆司たちの車は2台で脇道に停めてあった。一台は銀色のスバル・レガシィ・ツーリングワゴン、もう一台は黒のトヨタ・マークXで俺、それと浩香もセダンタイプが好きだったからマークXに乗ってその場から脱出することにした。浩香はマークXのカギを俺に渡し、レガシィのカギは車に差した。
俺たちはマークXに乗り込むとすぐに車を発進させた。その時、パトカーのサイレンが聞こえて俺たちと隆司たちが戦った付近に停まるのが分かったので危ないところだったと俺は思った。
俺は借りている借家に向かうことにしたが、そのまま直行したのではすぐにバレかねないと思ったのでまず、西区の方角にマークXを向かわせ、人気のない海岸にマークXを乗り捨て、さらに車を数台奪ってでたらめな場所に走らせ、最後は徒歩で俺が借りた借家に戻ったのだった。
借家に戻ったのは夜の3時過ぎで俺も浩香も精神的に疲れていた。
浩香は床に座り込むとこう答えた。
「ふう、ありがとう。聖夜、おかげで助かったわ、私だけだったらもう捕まってたかもしれないわ」
浩香は俺に頭を下げた。
「いやいや、いいよ。それより、浩香、君はもう五人殺してるんだ。捕まったら死刑になることは確実だ。どうするんだ?」
「そうね。私は降伏はしないわよ。そんなことしたって許してもらえないわ、私は死ぬのは絶対イヤ、それにひどい目にあうのもイヤよ。だから、何としても逃げきってやるわ、私は今までいつもひどい目にあってきたのよ。楽しい思いをしないと死んでも死にきれない。だから聖夜、私を売らないで、そんなことをされたら私、あなたを許せない」
浩香は「お願い私を不幸にしないで」と言いたげな表情で言った。
「ああ、もちろんだ。俺は君を売ったりはしない。それに俺も隆司を撃ってるだろ、だから、俺も共犯じゃないか、だから、安心しろ」
俺は即答した。
「本当ね。ありがとう」
浩香はやっと安心したようで笑顔で答えた。
「聖夜、私、色々あって疲れたわ、休ませて」
「ああ、いいよ。」
俺は布団を持ってきて浩香に渡した。すると、浩香は服を脱ぎ始めた。
「おい、浩香、いきなりなんだよ。」
俺は視線をそらしながら聞いた。
「あ、ああ、ごめんなさい。私、実は寝るときはいつも下着なの、だから、つい、だけど、服を着たままだと寝にくいからこの格好で寝させて、イヤかしら」
浩香は下着姿になると身体を回転させながら俺に見せた。浩香の身体はやはり細身のスレンダーボディでかなりのプロポーションだった。胸はあまり発達していないが、形はいい、それより、臀部はかなり発達していて下着に入りきらずに丸見えになった尻は非常に魅力的だった。だから、俺はこう答えた。
「いや、もちろんいいよ。寝るときの服装は人の自由だ。それに君の身体はすごく魅力的だ。だから、好きにすればいい」
「本当、私の身体、そんなに気に入ってくれた。うれしいわ」
「ああ、特に君の尻がいい、昔のクラスメートたちはバカにしてたみたいだけど、俺は好きだ。すごく魅力的だ。」
「そう、うれしいわ、周りからバカにされてたけど、私、身体のパーツだとお尻が一番好きで毎日、メンテナンスをして大事にしてたの、気に入ってもらえてうれしいわ、いつでも見せてあげるわね。」
浩香は満足そうな顔で臀部を俺の方に向けた。
「ありがとう。とりあえず、今日は休むといい。お休み」
「ええ」
浩香は布団にくるまるとすぐに眠りに落ちた。
浩香が寝静まったのを見て俺はブランデーのビンを持ってきてそれを飲んでタバコを吸いながら、隆司たちを雇った染井吉野とかいう女が何者なのか考えていた。
隆司たちから奪った携帯を調べて隆司の携帯に「ソメイヨシノ」という名前があったのでその番号を控えておいたがテレビで隆司たちが殺されたことはすでに報道されているはずだから、吉野とかいう女もそれに気づいているはず、電話番号は解約するはずだから電話に出るとは思えない。ということはその女の手がかりはないということだ。俺はそいつを探し出して抹殺するつもりでいたが、これではどうしようもない。それに拳銃まで用意して浩香を殺そうとしたということはこれからも浩香を殺そうと部下を差し向けてくるのではないか、だとしたら、マズい
「クソ、どうすれば」
そのとき、俺は隆司が言っていたことを思い出した。隆司は染井吉野は元気で明るいかわいい感じの女で年齢は16、7、昔はさくらと呼ばれていたと言っていた。ということは
「まさか」
俺は気づいて中学の時のアルバムを持ってきて見た。
桜の写真も載っていてそれを見て吉野という女と桜の人相がピタリと一致することに気づいた。それに吉野のあだ名がさくらというのも桜の愛称である「さくらちゃん」と同じだ。
「桜が染井吉野なのか」
俺は吉野の正体が桜だとそのとき思った。年齢や人相といい全く同じだ。そうとしか思えなかった。
しかし、まだ、桜と吉野が同一人物だという証拠は何もないし、第一、俺は中学以降、桜がどこに住んでいるのか知らない。結局、手がかりは皆無ということだ。
俺は考えたが、それ以上、何も思い浮かばなかったので眠りについた。
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