第7話 準備
6時24分
よし。間に合ったー。あと30分もあるのか。意外と余裕だったな。
俺は大量の荷物を部屋の中に運び入れ終わり一息ついていた。荷物の大半はスーパーやホームセンターの袋だがペット用のケージなんかもある
この荷物は魔物の発生時間を確認してから走り回ってかき集めた品々だ。
確認したあと家での一人会議(見届け人 ゴキくん(仮))を開催。審議の結果、当面の方針はまず生きることを目標にやっていくことになった。
おそらく今はたいしたことはないけど後から、具体的には魔物が発生してからは大変なことになるだろう。
いつ魔物が襲って来るか分からないような状況では生活の形も変わらざるを得ないだろう。
それに先立って生きるための最低限の物を調達しようと駆け回ったというわけだ。
24時間営業のスーパーで保存のきく缶詰や乾パン、ペットボトルの水、各種調味料など食料を大量に購入した。
スーパーの店員さんが普通にレジうちしてたので不安になって
「さっき変な声みたいなの聴こえませんでしたか?」と尋ねてみると
「特に心当たりはありませんね。実際にあったとしても、この時間帯はいつも幻聴がひどいので気がつかないと思います。」
というとても悲しい返答がかえってきて、なんとも言えない気持ちになった。
その後24時間営業のホームセンターで軍手やビニールシートとかの防災グッズと鉈やハンマー、塩ビパイプ、ヘルメットとかの武器・防具になりそうな物を買った。
ペット用のケージもここで買った。有るかどうか心配だったがちゃんと有ってよかった。
なんに使うかは大体想像出来ると思うけどペットを入れるため─正確にはテイムモンスターを入れるため─だ。
俺はテイマーだ。テイムモンスターを集めて戦力にしようと考えるのは当然だろう。本当は愛着とかを優先した方がいいんだろうが今は兎に角集めることを重視する。
俺自身は武道の経験は皆無だし、生粋の帰宅部で運動もあまり得意ではない。魔物とやり合うならテイムモンスターを集めるしかない。
結果的に買ったケージがいっぱいになるまでテイムした。した後で、コイツらの食費のことを考え頭を抱えた。
たくさん使ったためかテイムのスキルレベルが5まで上がっていた。テイマーの職業レベルも3まで上がっていた。もう少し上がるかと思っていたがそうでもなかった。
どうやら最初の一回だけがとてつもなく上がり易くなっていたようだ。
その時に改めて分かったんだが、普通に電化製品使えるし、ネットも使える。
ここだけを聞くと大丈夫そうに聞こえるが魔物がはびこる(予定)の所で今までどうりに行く筈がない。
流通はとどこおり、電気は止まり、ネットもいずれ使えなくなるだろう。
まぁ、まだ先の話だし今はいい。そうなったら、その時に考えよう。
さて、休憩がてらご飯を食べながら長々と振り返っていたおかげで、未来の仲間たちが目覚めるまであと25分くらいになった。
………急に暇になったな。
………暇潰しになんかするか。
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