第10話 狂鬼化現象!?
どんだけ馬鹿力だしてんだ…
あれだけハッキリと足跡を残している為どこに向かったか大体検討がついた玉緒は美玲に携帯で電話し先回りさせた。
美紀は屋上のドアを蹴散らし屋上に駆け込む。
「はぁ…はぁ …」
「やっぱり屋上に来たわね!」
目の前にはすでに美玲がいた。
「どうやってっ!?」
「飛んできたに決まってんじゃん!私天狗だもん!」
美玲は白い羽を広げてみせる。
「天狗…あなた妖怪….」
「美玲!」
「美玲ちゃん!」
玉緒と撫子も屋上に到着した。
「先輩」
「寄らないで….わたしに近づかないで!」
美紀は金棒を出し勢いよく地面に叩きつけた。
地面はめり込み瓦礫がまう。
「先輩は…鬼なのか?」
「そうよ…この姿をみればわかるでしょ….」
美紀の姿が夕焼けでハッキリ見える、目の周りに赤い隈取りにおでこから二本の角が生えている確かにその姿は鬼そのものだった。
「何…できたのよ…」
「先輩と話がしたいからだ」
「馬鹿じゃないのっ!私は鬼よ!化け物よ!みんな私を人殺しの鬼とかしか見やしないのよっ!」
美紀は声を荒げる。
金棒を振り回しひたすらくるなと言い続ける。
「俺を突き飛ばしたことを気にしてるのか?あんなの気にすんなよ」
「来ないでって言ってるでしょっ!」
美紀は金棒を振り回す。
当たるたびに何処か壊れ瓦礫が飛び交う。
「このわからずや!」
美玲が錫杖を取り出し振りかざした。
「来ないでっ!」
「きゃっ!」
美玲は錫杖で防いだが吹っ飛ばされフェンスの方へ跳ぶ。
「あぶね!」
玉緒が庇い美玲を守ると玉緒はフェンスにぶつかる。
「玉緒!大丈夫!」
「ああ…」
玉緒は美玲を離すと立ち上がる。
「黒崎先輩!貴方は怖がってるだけだよ!皆んなを傷つけつてしまう自分の力をに!」
「だから何?私は鬼…どうにも出来ないのよ…この力は止められない…止められないの…」
美魅の顔は見せられないくらい涙でグチャグチャになっていた。
その顔から自分の力を恐れ苦しみどうしたら良いのか分からないと訴えている。
「先輩…俺たちは…」
「じゃあ、暴れろよ」
美紀の背後に不吉な声が、振り向いた瞬間に美紀はその男に不吉な鬼の面をつけられた。
「っ!?」
「あんたはっ!」
「な、何だお前はっ!!」
ちょうど夜と言う闇が訪れたと同時に眼鏡をかけた嫌味な笑いを浮かべる男が現れた。
何やら奇妙な白い鬼の鏡面のお面を貼り付けた。
「何やりがった!」
「おいおい盛り上げてやったのに、つれないな〜」
「テメェがしたのは、魔がさす事だっ!」
玉緒は妖怪化し狐火を作り出す。
「薄情な奴だ、でもいいのか俺に構ってて嬢ちゃんみろよ」
玉緒達が美紀を見ると白い奇妙な鬼のお面を付けられた美魅は目を赤く光らせ金棒を見境なく不気味な声を上げて叫んでいた。
「ウガァオァーーー!」
美紀は金棒を玉緒に振りかざすと屋上の床が抜け落ちた。
「ひぃぃぃ間一髪!」
間一髪のところで玉緒はかわし、美玲は撫子を抱えて飛び上がり校庭に着地した。
「お前一体何したんだよっ!」
「ありゃ般若の面って言ってな着けた奴の破壊衝動を無理やり引っ張り出し見境なく人殺しをするしろものさ」
男は笑いながらそう言った。
キレた玉緒は男を殴りにかかるがぬらりくらりと交わしで鉄棒の上に着地した。
「てめぇっ!」
「あははは!こんなのはただの遊びだろ!それより嬢ちゃんをあのままにしていいのか?」
男が指を指すと美紀は美玲と撫子に金棒を振りかざしていた。
「!くっ…てめぇはいつかぶん殴る」
「楽しみにしてるぜ」
男はそう言うと消えた。
美玲は撫子を抱えながら飛び回り交わすが、流石に疲れてきた。
「たくあんなの喰らったら死ぬわよ!」
「何とかあのお面をひっぺがさなきゃ」
美紀はあの面で我を忘れ暴れ出した、ならあのお面を引っぺがし壊せば元に戻るはずだ。
玉緒は急いで二人の元へ行く。
「二人とも大丈夫か?」
「大丈夫じゃないわよ!あの馬鹿力をなんとかしなきゃ無理よ!」
「でも近づけないよ!」
美紀は金棒を振り回してひたすら暴れまわる。
丸腰ならまだしもあんなものを振り回していては近づけずかと言って妖術で傷つけるわけにもいかない。
やることはは一つしかないな…
「こうなったら強行突破して引っぺがすしかない」
「あんた馬鹿?死ぬわよ!」
「そうだよいくら半妖が頑丈でもアレは無理だよ!」
「でもやるしかないだろ….」
玉緒はもうこれしかないだろって顔だ。
「はぁ~もう馬鹿なんだから~」
美玲は錫杖を構え翼を広げる。
「その真っ直ぐさが大好きなんだけどね!」
撫子もお札を構える。
「二人とも援護頼むよ!」
「「了解」」
玉緒は美紀目掛けて走る。
美紀は金棒を真っ直ぐに振りかざす。
「霊術 影縫い!」
撫子は月明かりで出来た美紀の陰に細く丸め鋭くした札を刺すと美紀の動きが止まる。
だが鬼だけに美紀の怪力は凄まじく持っても数秒って勢いだ。
「玉緒くん急いでそんなに保たない!」
玉緒は美紀の懐に飛び込み面を掴んだ瞬間!
「玉緒危ない!」
撫子の影縫いが解け金棒が振りかざされた。
校庭は割れ爆発し瓦礫が飛び交う。
「サンキュー美玲!」
美玲が間一髪で玉緒を抱き抱え空へ回避した。
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