第30章
この一連の現象を、気象学者、地震学者は『奇跡』という言葉で
説明するしかなかった。
最悪の事態、50メートルの巨大津波と、
瞬間風速80メートルの超巨大台風のふたつの大災害が
同時に日本列島を襲っていたのである。
もしそうなっていたら、その被害額は天文学的数字に
上っていたであろう。それに東京が壊滅的な打撃を受ければ、
この日本という国の復興さえままならないことにもなりかねなかった。
だが、『奇跡』は起こった。
巨大津波は予期せぬ地盤沈下と巨大台風に相殺された。
テレビ、ラジオ各局は特別報道番組で東海・関東地方の惨状を伝えた。
また、インターネットやSNSでも様々な情報が飛び交った。
その情報の中に、大地震のさなか、関東上空に巨大な竜巻が起こったことも
知らされた。
だが、そこで起こった人智を超える存在の者たちの死闘が
あったことは誰も知らなかった―――。
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