明日、君が引っ越す。

 君は、もっと残念がってよ、なんて笑っていた。

 違うよ。

 本当の気持を晒したら涙が溢れちゃうから、嘘をついているんだよ。

 いや、でも、もう会えないなら諦めたほうがいいのかな。

 シャーペンと消しゴムを握りしめて、手紙を書いた。

 宛先は、新しい君の家。

 差出人は不明。

 内容は、空白。

 だって、僕は、言葉に出来ないほど。

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青空の下で叫べ @ERIMAKITOKAGEuni

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