第85話 ぼけてしまうということ

 やあ、おいらです。


 なんでしょうね。最近、普段のおいらだったら絶対にしないようなミスをします。いよいよまずいかね。

 傍証。突如、雨戸の開け方がわからなくなる。雨戸の鍵を掛け忘れる。または、したまま開けようとする。窓の鍵を締め忘れる。お薬の時間を忘れる。水道を流しっぱなしにする。お手洗いの電気を消し忘れる。または昼間なのにつけようとする。塗り薬がめんどくさくてサボる。日付というか曜日の感覚を無くしている。どうだ、ワイルドだろ〜。


 おいら、元がおっちょこちょいなのですが、それが子どもの頃からものすごく嫌で、とても物事に気をつけて生きてきました。なので他人から「慎重な人ですね」「几帳面ですね」と勘違いされました。違います。おいらはミスが怖くて、十回チェックする人間なだけです。そうしないと絶対にミスするからです。さらに、テンパっちゃうと、もう、いっくらチェックしてもミスします。そういう人間なんです。


 しかし、今のおいらはテンパリとは無関係な世界に生きています。十回チェックどころか指差し確認もしていません。


 ああ、ぼけちゃったかなあ〜。


 前に『老人力』という大ベストセラーがありましたね。赤瀬川原平さんでしたっけ? おいらはさあ、お兄さんの赤瀬川隼さんの『球は転々宇宙間』という空想プロ野球小説が大好きだったんだけど、実父に蔵書を売られる事件の時に失いました。今も重版未定。これをバカ書店限定復刻本にしてくれないかな? 言うだけ言って見よ。

 ああ、その話は今日、関係なかったね。『老人力』、いまもお店にあるのかしら。ちょっと読みたい。ちょっとだけね。しかし、読みたい本ばかりが山になり、この前、寝てたら大雪崩? 山崩れ? 土石流? ようわからんけど、バシャバシャ、顔の上に降り注いできたよ。これも不動明王の力か? 焼酎一本抱かしてもダメなのか? でも、あなたがいるといないじゃ、部屋の異常現象の起こり方が違う。盧舎那仏と大日如来はいるけど、優しい方たちだからね。怒るのはあなた方、五大明王のお仕事。金さえあれば他の明王を……お連れしても大丈夫なのだろうか? まあ、金がないから大丈夫。不動明王のお弟子さんである八大童子だったら安心かな? これがさあ、奥さん。結構お高いのよ。明王より高いの。あと、薬師如来を見たけど、手が出ませんね。おいらから病気が消えることはないということだ。もちろん、ぼけもね。


 なんの話がしたかったかも忘れてしもうた。一週間も風邪が治んないのだから、老いを感じるよ。ああ、幼少の頃からでした。


 誰も期待していない小説。頑張れたらだけど、今日明日中に新話が公開! 読んで後悔、じゃなくて頂戴!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る