第49話 アラカルトでございます

 やあ、おいらです。


 さっきまで、ものすごく眠かったのに、入眠不可の指令が脳内に発動されたようです。ゆえに徒然に語りますわ。


 イチローさんが、国民栄誉賞辞退。阿呆首相の政府支持率アップのための施策は、一種のへそ曲がり、イチローさんに打ち砕かれたということ。

 国民栄誉賞ってそもそもなんで出来たか覚えていますか? 王貞治さんがホームラン世界記録756号を達成したんで、政府もお祝いをあげたかったんですが、王さんのご両親は中国の方で、王さん自身も日本国籍じゃなかったので、差し上げられる適切なものがなかったので、急遽作られたのです。

 そのあと、大勢の方に授与されていますが、生前に与えられるのってスポーツ関係の人が多くて、文化、芸能の方って、死後に授与が多いですよね。ちょっとおかしいよ。おいらなら、人間国宝、『鬼平犯科帳』でおなじみ、歌舞伎の二代目中村吉右衛門丈に生前に差し上げたいですね。ああ、好きだからだよ。


 アラカルトと言いつつ、メインディッシュをどうぞ。

 プロ野球が開幕して一週間、あんまりきちんと観ていないけれど、原ジャイアンツ好調のようですね。尋常でないエース菅野に、チームリーダー坂本、若き主砲岡本と生え抜きが揃っている上に、カープから丸を獲るなど補強も十分。長野? 丸とはちょっと格が違うようです。でもね、おいらの亡母がよく言っていました。「はじめの勝ちはうそっ勝ち」てね。ところで、このことわざは本当に存在するんでしょうか? それとも、亡母の単なる口癖でしょうか? おいらもついつい使っちゃうんだけどさ。

 で、思うのはジャイアンツ前監督高橋由伸氏ですね。原監督と由伸、何が違うの? 思うに明るさだと思うな。由伸はベンチで苦虫を噛んだような顔をしてましたよね。たぶんさあ、彼は桐蔭学園、慶応義塾大学のエリート、お坊ちゃんなんだよね。泥をかぶった経験がないか少なかったか? 一方、原監督は高校、大学と父親の貢さんに鍛えられた。球界のプリンス扱いされていたけど、苦労を知っている。それに、ドラフトであっさり第一希望のジャイアンツに入団できちゃう強運。ちなみにさあ、ホエールズでも入るって言ってたんだよ。ホント、くじ運のない球団だよ。

 監督ってさあ、裏ではコーチ陣と綿密な作戦会議をしていても、マスコミ、選手の前ではちょっとバカっぽいぐらいの明るさが必要だと思うのです。だからって、中畑清のような、本当のバカはダメだよ。中畑のマネジメントの失敗は、前年に二軍監督をしていた、駒澤大学の後輩、白井一幸氏を一軍にあげたのはいいけれど、単なるベースコーチにしちゃったこと。中畑のヘッドコーチって高木豊とか、信念のないバカばっかりでした。監督がバカでも周りが優秀なら勝てるんだよ。

 突然、中国の歴史を例にするなら、項羽と劉邦ね。個人のスペックは項羽の方が高かったのに、良い人材を使いこなせず、孤立して死んだ。劉邦はアホだったけど知恵者や猛将が劉邦の心の広さに惚れて、ついて行って勝った。

 三国志の劉備だって諸葛孔明、関羽、張飛、趙雲など本人は凡人なのに、高スペックの人材が集まった。まあ、蜀漢っていう僻地の王に終わったけどね。一方、曹操は軍師、武将集めが大好きだった、一種の人材マニアだったのだけど、劉備軍の武将を超えるものはいなかった。また、手に入れると満足してあまり重用しないという欠点もあった。まあ、司馬懿は優秀だったけど「死せる孔明生ける仲達を走らす」でしょ。

 人望に勝る武器なし。でもこの能力ってさあ、天性のものなんだよね。それっぽくはできるかもしれないけれど、ボロが出ちゃうんだよな。「大阪で生まれた女」ではないよ。

 また、解説が必要なギャグを使ってしまった。どなたか用語解説をやってくださいよ。確か小林信彦先生の『唐獅子株式会社』の解説で、筒井康隆先生が、それをやったんだよなあ。文庫本あるけど、もう触るとボロボロになる。ああ「大阪で生まれた女」の二乗だ……もうやめよう。

 では。

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