第45話 きみが好き……
やあ、おいらです。
メインのネタを忘れないうちに書いとこう。ホント、すぐ忘れるから。昔は超人的な記憶力があってさ、中学の夏休みに『日本国憲法前文』を暗記するっていうのがあったんですけど、九月の、たぶん指名されるなって日の前日に一時間で覚えたんだよ。社会人になってもマナー研修が全社員出席でありまして、研修の最後に敬語なんかの筆記試験があったんです。そうしたら、後日課長が飛んできて「お前、社内トップだよ」だって。まあ、バカ書店だからね。自慢するほどの……すみません。自慢でした。
まだ、マクラ。おいらアニメなんて最後にTVで観たのは、『ドラゴンボール』の途中くらいで、今は全く興味がないの。ごめんなさいね。でも、もし『科学忍者隊ガッチャマン』の再放送が地上波であったら死んでも観ます。もちろん、最初のオリジナル版ですよ。Ⅱとか最悪。あと、そこから派生したもの全て排除。実写版の松坂桃李や綾野剛、ZOZOタウンの女、濱田龍臣、鈴木亮平出演の映画『ガッチャマン』の酷さは後世に、令和の時代にも伝えたい。監督やプロデューサーは八つ裂きの死刑。配給会社は空爆です。オリジナルに、吉田竜夫先生に土下座を生涯やり続けろ! ただし、出演者には罪はない。ただオリジナルの『科学忍者隊ガッチャマン』は百話以上あって、まず地上波での再放送の可能性はないの。二十代後半の頃、なぜかテレ東で、早朝五時くらいに再放送があって、おいらは今みたいに早朝覚醒も不眠症でもなかったのにねえ、さらに仕事は遅番だっていうのに、早起きして観ていたさ。そしたら一年後、まだ途中っていうか半分も行っていないのに「今日でこの放送は終わりです。ご視聴ありがとうございました」だってさ。テレ東の住所を知っていたら火をつけに行ったね。
やっと本題。夕方四時くらいに昼食兼夕食を摂っていまして、何気なくTVをつけたら、フジテレビがついちゃって、「あら、この時間はフジってニュースじゃないんだ」って感じで、目の前でやっているバラエティ番組を観ていたら、旧家って言うんですかねえ、昔から続く名家のお宝を拝見するという趣旨の番組で、“歴史くん”とかいう異常に日本史に詳しい芸人とレッド吉田がそういう家を訪れるというものでした。で、ある屋敷に入ったらいきなり、勝海舟と山岡鉄舟の書いた額があるわけ、飯を食っている間だけ観ようと思っていたのに、結局最後まで観ちゃった。だって、同田貫の脇差とか信長の書状とか出てくるし、林修の解説があるのでわかりやすいのさ。
それで、思ったことは「おいら、日本史が好きだなあ」ということ。昔は歴史小説しか読んでなかったからね。もし、母校の史学科に入れていたらなあ。ああ、クソオヤジに刃向かうべきだったね。でも、スポンサーの意向は強かったよ。それにさ、おいらは書きくだした文字が全く読めなかったのよ。司書講座の一つに『資料整理法Ⅱ』というのがあって、それが古文書を読み解く授業で、あまりに読めなくて、冷や汗が滝のように出るの。古文書の最後は「よって件のごとし」で終わるのが通例なんですけど、結局一年間でそれしか読めなかった……なのになんで、単位が取れたのか不思議。一つだけ考えられるのは先生が、いつも大学図書館内をウロウロしているおじいちゃんで、学生職員として、図書館で働いていたおいらは「このおじいちゃん、誰?」と思いながらも、きちんと挨拶はしていたの。そのおじいちゃんが授業の講師だったんで、超びっくりしたわ。もしかして、おじいちゃんもおいらを覚えていて、成績に下駄を履かせてくれたんじゃないのかなあ。それ以外には奇跡が起きたとしか答えがない。
そういうわけで、読者さまの評判は今ひとつですが、日本史小噺を思いついたらやるからね〜。
では。
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