第35話 四月バカ

 やあ、おいらです。


 今日はエイプリールフールですね。いつも、この駄文で読者様にウソをついているおいらは、逆に今日一日、ウソはつかないことをここに宣言いたします。


 朝起きて、プラごみを捨てに行って、朝飯を食べながら、ちょこっとだけTVをつけたら予想通りの横並びで新元号のニュース。まだ発表まで、何時間あるんだよ。なんか、時間を持て余しているみたいで、くだらないことばかりやっている。普通の放送しろ。落ち着けよ。そうだ、テレ東ならアニメとか温泉番組とかローカルバスの旅とかをやっているかな? と覗いたら、まさかの新元号特番。昭和天皇崩御の時に『たのしいムーミン一家』を放送していたTV界のチェ・ゲバラが、他局に迎合している。おいらはTVを消しました。


 そのあと、お布団に包まって、ハルヒを読んでいたら、案の定、眠くなり、夢の世界へ。夢の中では長期休養から書店員に復帰したおいらが新入社員のクソガキと本気で仕事勝負していました。たぶん、トレッサにいた池田がモデルだな。本物より夢の中の彼のほうが、グレードアップしていたけどね。

 で、目覚めたら十二時半。すでに新元号は発表されているわけです。ここで、へそ曲がりのおいらは考えました。「可能な限り、新元号は知らずに過ごしてみよう」とね。

 TVとyahoo!ニュースを観なければ、おいらは世間から隔離されているんだから、いつまでも、知らないでいられる。ただ、明日のパンを買いにダイエーかクリエイトに行かなくちゃならない。たぶんスーパーやドラッグストアでは新元号特売かなんかやっているだろうから、そこでわかっちゃうね。しかしさあ、新元号はパンダの赤ちゃん誕生と同列の扱いですね。まあ、それはそれでいい。言いたいことは何も日常生活を崩してまで耳をふさぐなどという意地を張ることはないということです。それをやったらただのバカ。あらまあ、朝は快晴だったのに雨が降っているよ。出かけるのが億劫になるが、ヤマザキのパン、食べた〜い。パンケーキはいらん。そうだ、タフグリップを見てみたいからクリエイトに行こう。おいらは坂道を下って行った。すると近所のおばちゃんが坂を登ってくる。挨拶をすると、近所のおばちゃんは開口一番「新元号、『令和』だってねえ。違和感バリバリ」だとさ。別にいいんだけれど、なんとなく、近所のおばちゃんの後頭部に延髄斬りを食らわせたくなりました。それも、テレ朝で金曜日の夜八時に『ワールドプロレスリング』と称して新日本プロレスの中継をやっていた頃のアントニオ猪木全盛期の頃のやつをね。実況はもちろん古舘伊知郎だよ。余談ですが、おいらの両親はおいらが全日本プロレスの中継を観ていてもなんの文句も言わなかったのに、新日本プロレスを観ようとすると「二階の自分の部屋(本当は実父と共同利用だけどね)で観なさい」ってイヤそうな顔して言うですよ。なんでだろうな? いまだにわからない。それに今さら聞く気もない。

 とにかく、近所のおばちゃんによって、新年度最初の楽しみは潰えたのです。


 ああ、新元号を知った感想ですか? 平成を聞いた時ほどの違和感はないですね。でもちょっと、明るさがないような気がします。令の字が冷に通じちゃうから冷たい印象もあるな。まあ、三つ元号を生きた人間になるにはあと一ヶ月、生き続けなきゃならないのね。ちょっとしんどいかも。


 すずの朝ドラ始まったんだ。おいらはあのエロババアが出るから観ないけれど、アニメーターのお話みたいですね。ちょっと興味が出たけのだけれど、もう再放送も終わってるわ。まあいい。朝ドラを観続けるのは気力がいるから、これまたしんどい。春のドラマも観ないつもりなんだけど、古田新太の女装教師って……初回だけ覗いてみるかな。

 では。

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