第4話 勝手が違うんだよなあ

 やあ、おいらです。


 まあ、九分九厘おいらがおかしいのだとは思いますが、すごく幼少の頃から、「この世界って、なにかがさあ……」とよく正体はわからないのですが、違和感を持って生きているのですよ。もちろん、今日も明日も明後日もね。

 おいらは本来、ここに生まれるものではなかったのではないかという気持ちも強くあります。特に、今は亡き実母が、おいらを産む前に二回も流産をしていたと聞いたときには、「ああ、そのうちのどちらかが生まれていたら、おいらはいなかったんだなあ」と考えました。中学生の頃かな? その生まれることのなかった二人の兄か姉の魂はどうしているんだろう? そう考えると、悲しみの感情に乏しい、おいらもちょっとだけね。まあ、よしましょう。


 おいらの周りにも、高校生の時までは“ともだち”という生き物が生息していました。この前書いた“おともだち”ではありませんよ。

 おいらの人生のピークって、十代で終わってしまっていて、小学五、六年の時と、中学二年、かろうじて三年も含められるかな? 楽しかった時期は、ここでもうおしまい。あとは苦痛の方が断然多い。特に、元妻には悪いけれど、結婚してからの転がり落ちようは、どんぐりころころの騒ぎではなく、北岳からの滑落って感じ。死んでもおかしくない。えっ、なぜ富士山でなくて、高さナンバー2の北岳なのかって? おいら、樋口明雄さんのファンだからさ。はい、検索。


 おいら、賢いから現役で渋谷の大学に入ったんですけどね(なんかですねえ、我が家に金はなかったのですけど、裏口入学のような気がしてならないんですよ。なぜかというと、英語の試験、全然わからなくて、おいらは途中退席したんですよ。おかしいですよね)、東京の大学って、すごい、上から目線なんですけど、はっきり言って田舎者ばっかりなんですよ! 怒っちゃった方々、本当にごめんなさい。でもねえ、おいらの実感だったからさあ。で、おいら別に、洗練された都会人ではないけれど、なんか高校までとは勝手が違うんです。結局、二年生くらいまで、学校に行くのが苦しかったな。なんか、浜松からきていて、なぜか、いつも松葉杖をついていた男子学生が、おいらに近づいてきて、まあ一応、仲良くなったんですが、そいつが恵比寿の一等地に、何十年も前に家賃が月七万円のワンルームマンションを借りて住んでいて、おいらも何回か、遊びに行ったんですけれど、やることはTVゲームくらいなの。おいらはよくわからなかったけれどたぶん、最新機種だったんでしょう。貧乏人の小倅であるおいらには、ちょっと理解しがたい世界でした。地方のお金持ちはスケールが違いますからね。

 三、四年は大学の図書館で働いたので、対人恐怖が薄れて、のちに本屋で接客できるようになった素地ができましたけれど、本当はさあ、出版社の編集とかがやりたかったので、接客業はおいら的に、勝手が違うわけでした。


 で、今日の話。この一ヶ月、ずっと金曜日に皮膚科に行ってるんですよ。おいらの後半生、引っ越しばっかりしているから、皮膚科も四軒くらい行ったんですが、どこも、一ヶ月ぶんの薬をくれて、「じゃあまた、来月」だったんですが、今の所は、その気配が全くないのです。勝手が違うでしょ? ネットでの評判は割といいんだけど、椅子に座れないほど患者がくるわけじゃない。思うに、十日市場には皮膚科がここしかないから、人気なのではないかと思っちゃうのです。まあちなみに、おいらの格言「病院は午後に行くべし」を遵守しております。

 まあ、歩いて十分だし、帰りにダイエーに寄れるからいいんだけどさあ。


 ああ、全然今回のネタはジジイと関係なかったですね。早くも看板倒れかな? まあ、所詮はおいらの手慰みってことだね。下ネタじゃあないっすよ。

 では。

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