#4 亜紀翔の謝罪
瑠美は生徒会室がある三階から一階の渡り廊下まで走った。
瑠美は疲れたから手すりによりかかり座った。
「あ~あ
どうしよう・・・。 見つかったな・・・。
言いふらされそうだな・・・・・・」
外は昼が快晴だったことを忘れるくらい大雨だった。
一階の渡り廊下は屋根があるがほぼ外だったため思ったよりも寒かった。
鞄も生徒会室においたままだったためそのまま帰れなかった。
『一人の時間なんていつぶりだろうか・・・』
何十分か外を眺めていた。
渡り廊下は教室がある一棟と二棟そして、体育館をつなげている。
その二棟から体育館までは普段誰も通らないため一人で入れた。
あと、町の鐘が鳴ったら全員帰らなくてはいけない。
なので今、学校にはおそらく瑠美と亜紀翔と先生しかいないから静かだった。
その時
「会長、見~っけ。」
と、瑠美のよりかかった手すりの反対側から傘と一緒に亜紀翔が身を乗り出して言った。
「会長、鞄も持たずに走っていくんだもん。あと、会長足速すぎw」
そして、そのあとに思いがけない言葉が亜紀翔の口から出た。
「ごめん・・・・・・」
私はまた頭がパニックになった。
『なんで? どうして、謝られているの?』
瑠美は自分に謝っている理由が分かんなかった。
「かいちょ~、なんで謝られているかわからない顔してる~。」
『会長、そんな顔も可愛い・・・』ボソッ
亜紀翔は笑っていた。
瑠美は図星をつかれ、なんか分からないけど笑われてもっと訳が分からなくなった。
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