第15話 アベコベ社会にご用心
今や新型コロナウイルスでお先真っ暗と感じる人は多いかもしれません。しかし、この世界はアベコベ社会になっているのです。
どういうことかと言えば、誰もがピンチに思えることは大いなるチャンスとなるということ。誰もが、こうなれば幸せになれると思うことは不幸になる原因となるということです。
何故そうなるかと言えば、もちろん「学校で勉強するからバカになる」ことで起こることですが、そう言わなくとも結果を見ればわかるのではないかと思います。
結果とは、今自分が置かれている状況です。きっと、誰もが幸せになろうと頑張ったと思うのですが、今突き付けられている現実はどうですか?本当にご自身が望んだ結果となっているのでしょうか?
大抵人は成功すれば、いや豊かになれば幸せになれると思って頑張ったのではないでしょうか?もちろん、頑張ったことが悪い事ではない。問題は「豊かになれば幸せになれる」という前提が間違っているということなのです。
我々は、例えば江戸時代からすれば当然豊かになっている。そこまで行かずとも終戦の時から見ても充分豊かになっていることは分かるでしょう。では、江戸時代からその分幸せになったのか?或いは、終戦時よりその分幸せになったのか?と言われても歴然とした答えは出ないのではないかと思います。
極端な話、豊かさと幸せの因果関係はそれほど大きくないという事なのです。経済的には貧富の差は歴然と分かりますが、では大富豪が幸せで、ホームレスが不幸かと言えば一概にそうは言えないのです。
ある意味、人の価値観は実に多彩であり、何が幸せと感じるかは本人次第であるという事なのです。この大前提が間違っていることが、この世界の間違いの元であり、それを学校教育によって広めたことがアベコベ社会となっている所以なのです。
個々人の価値観を学校で潰し、誰もが認める共通の価値観を押し付けた!
全てはこれが原因なのです。これによって、多くの人の幸せは踏みにじられてしまい、嘘の幸せに向けて頑張らされた結果が、現在であるという事になるのです。
誰もが自分の幸せを追うのではなく、みんなが幸せに思うであろうことを追ったことで起こった悲劇と言えるでしょう。たったそれだけのことで人間社会は壊れつつあるのです。
それだけ人間にとって幸せというモノが大事なモノだという証拠であろうと思います。自分の幸せが見つからないことで人間は壊れてしまう。だから、その結果、人間社会も壊れてしまうことになる。
日に日に悪化する人間社会に絶望を感じる人も少なくないとは思いますが、こういう現状が、この世界がアベコベ社会であるという証でもあり、それさえ分かれば意外と復旧は可能であるという事になるのです。
何故なら、最大のピンチは本来最高のチャンスなのだから・・・
不幸だと感じるこの現実こそが、我々を幸せに導くヒントでもあるわけだから。悪い現状とは悪い要因がもたらせた結果に過ぎないわけで、その原因を特定さえ出来れば当然ながら良くなるしかないのです。
こういう発想が持てれば、未来は良くなるしかないことが分るのではないでしょうか?辛い現状は明るい未来を作る力です。間違っても辛い未来にする理由にしてはいけないのです。
このアベコベ社会にはくれぐれもご用心ください!
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