第4話:あなたがおばあちゃん?
「?」
姫乃は固まる廉に戸惑う。そのうち自転車を引っ張るゆきがニヤけた表情でそっと近寄ってくる。
「おいおい廉くん、あららーーぁ?」
「あの・・?」
「はは、廉くん、まさかのまさかか??」
それでも返答できずにいる廉から離れたゆきは、姫乃の横に来た。
「おねーさん、名前は?」
「へ??」
「この宿にはなんできたの?こんな古びた「どーこが古びたんだい」」
その声を聴いたゆきは、青ざめる。
姫乃は初めて見るご老人に対してお辞儀をした。すると笑って近寄ってくるご老人は、どこか誰かを彷彿させた。
「アンタが姫乃かい?」
姫乃を知っていた
つまり
「あの・・あなたがおばあちゃんですか?」
「正解」
その時に吹いた風は
甘く
優しい
風だった・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます