第1話 出会いは上手くいく男「肩守」
「あっ、これ遅刻じゃね?」
今日から2年生となり、後輩もできる始業式の日。昨夜遅くまでゲームをしていた憩太は寝坊をしていた。
「俺の目がおかしくなければ8時30分って書いてるよな……この時計」
憩太の通う
そして、今から制服に着替え家から全力で走っても間に合わない。
「こういう時、テレポートとか高速移動とかの『能力』があればなぁ!」
この世界の住人は基本的に何かしらの『能力』をもっている。そして肩守憩太の『能力』は、こんな時役に立つものではなかった。
「お兄ちゃーん!もう待てないよ!先行くね!!」
憩太の妹、
「火鳥のやつ、起こせよ……」
口ではこう言うが、憩太も起きられない自分が悪いとわからないような年齢ではない。
身支度を整え、一足遅く出発する。
「いってきます」
そういえば父と母も起こしてくれなかったな、と思いながら憩太は駆け足で学校へ向かう。
ちなみに松風学園の周辺は微妙に入り組んでいる。憩太も1年の1学期はよく迷っていたが、今では庭同然に走り回れる。
これなら比較的緩めの罰になりそうだ、そう憩太が確信した途端、曲がり角から人が飛び出してきた。
――やばいっ!!避けられない!!!
「うわぁっ!」
「きゃぁっ!」
盛大にぶつかってしまった。
幸い、お互い怪我はないようだ。
「……っ」
そしてこれが、肩守憩太の、新しい出会いだった。
登場人物紹介
【名前】
【能力】周囲の温度を少し上げる能力
【備考】主人公である
学園ラブコメの女神は俺に微笑んでくれない いざよいあぐな @agunaiza0841
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。学園ラブコメの女神は俺に微笑んでくれないの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます