勝てない

フォンーー窯が風を切る音がして肩が切り開かれる

「あっ、、、、」

髪が短くなる

鎌の柄の一撃がろっ骨を割る、

 血を吐いて倒れるのだがそれでも、、、次は右足の関節を折られる

もう物理的に立てない、、、だが黒に代わり「くくく、、いいいきみよ逃がしたりするからこうなる」

勝てない――今の自分では到底、この人に勝てない

 ただしそれと死んでやるかは別

転移を使おうとしてぞっとする、、、使った瞬間首を落とされる

それが唐突に理解できた――本能が叫んでる逃げろとだがもう動けない

涙があふれる視界が開けない

 発動前のほぼゼロに近い、、、時間差をこの女はいともかいしはしないだろう

息があまりできない

 呼吸が詰まる、、、、冷や汗が出る、、、一秒があまりにも遠い

敗北した

負けた上にだれも助けに来る気配はない

 味方に転移の使い手がいないと、あっちの世界に行ったら戻っては来れない

、、、、そんな人物に知り合いはいない

あ、詰んだ

頼むからせめて尋問とか拷問とかしないでいたい死に方したくない

  殴られる手加減された一撃だーーじわじわとなぶられる、けられる

顔は腫れを通り越して血が出てる

だが逆に冷静になる――伊達に6年間父に殴られ続けてきたわけではない

 この詰んだ盤面に勝機を見いだせるかもしれない

そうだーーー転移とはものを動かす力、、そしてそれは、魂の計算であるとされている、、なら、、、ならだ

自分の周りの空間事ー現在の場所を選択し続ける

 そうすることで、違う場所を選択し転移するより早く

また現在を選ぶことで矛盾が発生する

 転移する力とそれでも現在を選び続けること

結果ーーー周りの空間事重くなる

「くっ」

鎌が止まる

もちろんこうがみだって無傷ではいられないーー奥歯が散った

立つことなどおできやしないーーつぶされないようにするのがやっと

 だが、それは相手に――攻撃の隙を与えないことにつながる

こちら側が指一本動かせない状況は相手からすれば、周りの空間に入れば

「あ、、、、、つくううううう」

即ちーー鎌による攻撃ができない

(だが、、、力を解くはず、その時にいっしゅんで決めてやる)

それに対しこうがみ

 自らの力でズタボロになりながらも、この力の感覚を覚える

制御して見せる

そう、周りを現在の場所に移転させたまま自分は、移転から外す

「くっこの」

しかしきかないーー重すぎる

移転による疑似重力の盾ーー360を覆う重い空間のバリア

 しかし、これは力をすべて使う必要があった

精神を集中させる必要があった

しかし集中力はずば抜けている「くっこの、、しねぇ」

とびかかってくるが、重い空間の前に動きを封じられる

そしてそのまま――弾き飛ばす

<鉛間空間、二式弾き>

のちの酔った人物に名づけられる技が開発された




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