100日。1
どうにもすっきりしない結果だった
畳の上に寝っ転がりーー天井を見る
なにも、、浮かばない
外を歩いてみるーーー行倒れた死体があちこちにある
腐りかけた死体、、、、白骨化した死体
老若男女問わず――死というものは人を襲う
捨てられたままにされた赤ん坊ーーそのか細い手をがこちらを指す
何度も見てきただからわかる
そのたびに無視してしまった、だからこそ知ってる
すぐに死ぬーー餓死して死ぬ
それがわかってるのに近づいてしまった
か細い手が最後に親指を握って逝ったーー逝ってしまった
そっと親指を離す
こんな日は海を見るに限る
押し寄せ砕ける波
それをぼーっと見る、すると海の向こうに船が見える
それだどう見ても国内の船ではないことは明らかだった
こんな夜にその船は近づいてくる
大型帆船
それに乗っているものは、白い麻でできたような服をまとい
足には、ばってんを交互にしたようなものにわらじににた何かをつけている
その女は鬼(といって元の世界ではない)に抱かれていた
「100日間手を出さないでください」
「100日」
どこか異国風のなまりがある鬼はそう言ってオンなを手渡してくる
「私はおどけの金田ーーあなたは」
「紀蔵長谷ーーみんなはこうがみって呼んでる」
「覚えた、こうがみ」
鬼は赤い肌に、金色の瞳、黒い髪の中にひと房金が混じった髪をした
壁(へき、この世界で言う中国)風の装束をまとったはだしの男だった
「すまないが泊めてくれないか?」
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