第9話2日間連続で行ったってよ
前話で久々にダメージを受けたわたしは、
次の日に急遽、別会社の婚活パーティーを検索し、行くことにした。
2日間連続の婚活パーティーである。
なんとアクティブなのだろう。
今までの自分からは想像できないくらいの行動力だ。
それほどまでに焦っているのか。
否、結婚とか、出会いとかも大事だが、自分のコミュ力が徐々に上がっていることを実感することが楽しいのだ。
当日申し込んだので、バタバタと支度をした。
いつもよりも丁寧にメイクをして、着ていく洋服を選ぶ。
それだけで、女子力がアップしたような錯覚に陥った。
今回はシンプルな中にもさり気ないかわいさがある、紺色のワンピースにした。
カバンやコートも黒で、シックなコーデにしたが、何故か、靴はベージュを選んでしまい、足元だけ色が浮いていて後悔した。
今までの中で一番駅から近く、
迷う余地もないくらいスムーズに到着できた。
今回は、30代のみのパーティーで、
タブレットを使用して進めていくタイプのところだった。
事前に参加者のプロフィールを見ることができるので一通り目を通していたところ、同じ番号の男性が隣に座った。
Tシャツにジーンズ、スニーカーという、かなり、かなり、かなーり、カジュアルな格好だったので、若干、びっくりした。
いつもどおり、ご挨拶をしてトークタイム開始。
失礼な話だが、正直なところ、途中から今日は失敗だったな…と思い始めた。
フィーリングが合う人もいなければ、話が盛り上がる人もいない。雰囲気が素敵だなぁと思う人もいない。もちろん、癒しのイケメンもいない。
楽しかったことといえば、女子の人数が多かったので、休憩する時間があったのだけど、わたしの前のブースの女性が女子力全開の甘えた声で話をしていて、あのような振る舞いが必要なのか…と勉強になったことである。
わたしはと言えば、前日の疲れが残っていた為か、芸人魂を開花させることもできず、ただただ、話をこなしていくだけになってしまった。
全員と話し終えたら、
気になる人への中間アピールタイム。
アピールしたい人は特にいなかったので、
空欄で送信した。
結果を見ると、誰が自分にいいね!を付けているかを知ることができるのだけど、
案の定、いいねアピールを貰うことはできなかった。
その後、フリータイムがないので、
カップリング希望の番号をタップする流れになる。
もちろん、空欄で送信して、終了した。
何ともやりきれない気持ちになったので、
終了後、すぐさま友人に電話をし、愚痴を聞いて貰ってスッキリした。友人は大笑いしながら話を聞いてくれた。
35歳。
選ぶより、選ばれる立場の年齢なのは重々承知しているのだけど、ある程度譲れないところもあるわけで。
一応、誤解のないようにしておくと、イケメンや、スペックが高い人が良いとか、白馬の王子様が迎えに来るかもーみたいな、身の丈に合わない理想はないのだけどね。
その塩梅が難しいなぁと。
まぁ、大手のパーティーはほぼ参加したので、これからは良かった会社のもののみに絞ろうと思う。
今後、良い出会いがありますように…。
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