第11話
バックを買いに店に移動してバックを選ぶ
(沢山ある……冒険者用は何処かな?)
バック売り場を見ていると冒険者用と書かれた名札が付いているバックを見つけそれを手に取ると説明書がついていた
「説明書だ、なになに」
説明書を見ると見た目よりもバックの容量がありその容量までなら様々な物を収納できると書いてあった……小型で他に比べ比較的に安いので前金でギリギリ足りていた
(容量が足りるか分からないけど念の為に買っておこうかな)
そのバックを手にレジに行き購入して身につけて目的地の暁の草原に向かう
外に出て森を通らずに進み目的地まで問題なく一時間程度で着く
「ここだけど……特に魔物や生物の姿が見えないのは何故?」
周りを見渡しても生物が見当たらない
死体もなくまるでそこには元々何も居なかったかのように感じる
(……本当に居る? 困ったなぁ~、これだと依頼が完了できない。薬草だけでも持っていこうかな?)
数十分使い薬草を採取する
辛草はお手軽な調味料として有名で辛さも量である程度調整が効くので料理人などに重宝されている
もう一度周りを見渡して生物を探すが見つからない為早めにギルドへ帰る道を歩く
(見つからなかった、残念)
また一時間程かけてギルドに帰り報告する
「あら、暁の草原行ったには早いわね」
「凶暴な生物どころか生物が見た限り居なかった。薬草は沢山あったから取ったけど」
「あらら、それは困ったわね。まぁ、依頼は完了しているし凶暴な生物が確認できなかったなら問題ないわ。はい、報酬金」
報酬のお金を貰いまた掲示板の方へ行く
先程からかなり時間が経っていた為依頼書が増えていた
「おっ、いっぱいある……そういえばシドラさんが依頼書が増えるって言っていた」
「おやおや、若いのに頑張るねぇ~、国から君宛に感謝状が届いているよ」
「誰?」
掲示板を見ていると1人の少女が現れる
若くリアと同じくらいに見える少女は感謝状と書かれている手紙を手渡してくる
リアはそれを受け取り中身を見る
「……成る程、階級上げ?」
「その名の通り位をあげる仕組みの事を指しているよ。君は平民でしょ?いや、殆ど冒険者になる人は平民か。まぁ、簡単に言えばその感謝状によって君は平民から中位貴族程度まで位を上げれる」
「必要ありません。お返しします、理由は貴族はどうも好きになれないからです」
手紙を閉じて少女に返すと少女はその行動が面白かったのか笑い手紙を受け取る
「君は面白いねぇ~、そうだ、こんな話はどうでも良いから深淵の小人について情報提供してくれない?してくれればその分の提供料は払うから話をしてくれないかな?」
「そのくらい構いませんよ」
「ありがとね。こっちに来て」
少女は受付の後ろにある部屋に入っていく
リアはその後ろを付いて行き少女に続いて部屋に入る
机を挟んで左右にソファーが置いてあり少女が左側のソファーに座ったのでもう片方のソファーに座る
「じゃあ話してくれる? 深淵の小人相手にどうやって動いたか」
「……入学試験の際に現れた深淵の小人をウッドバインドで封じてそれで最初は絞め殺しました。殺した事を確認して戻ろうとした時に周りの木々を巻き込んで鞭のように腕を振ってきたのでウッドスピアやその他の魔法を使って何とか倒しました」
「一度蘇るってのはどうやって?」
詳しい話を聞きたいのか前のめりになって聞いてくる
「分かりません。絞め殺して息をしていないのを確認した後に突然動き出したので」
「……謎だね。複数の場所で現れた深淵の小人、運良く近くに冒険者や兵士が居てくれたから犠牲は最小限に抑えられた。……ほんと君達、深淵の小人と戦った者達には感謝しているよ、出来ればその行動にふさわしいものを渡したいが生憎とそのような物は持ち合わせていない。少ないが深淵の小人を撃退した賞金として幾らか皆に渡す事になった。今日中に配り終えるだろう」
笑顔で少女がそう言って1つの袋を机の上に置いた
「それは?」
「お金だよ。君は今回の件で他の人よりも働いたからその分上乗せした金額だよ。それだけではなく君はその年でそれ程の力があるから将来凄腕の魔法騎士になれる……まぁ、大人の交渉さね」
「交渉? 一体何の?」
「専属の冒険者になってほしい、いや、このギルド所属の兵士でも良いから雇われてくれない?」
「自分まだ12歳なので難しいことは分からない」
「……ちゃんと給料は払うから」
少女に頼み込まれる
リアは戸惑い考える
(……別にいい話だけど裏がありそうな無さそうな……どうしようかな?)
「ゆっくりと考えてくれればいいよ。すぐにやって欲しい仕事はあるけど」
「やって欲しい仕事?」
「仕事内容は雇われてくれないと流石に言えない内容」
(気になる……やってみようかな)
「分かりました。受けます」
「おっ、良いね。それじゃ仕事内容を話すよ。2日後、隣国の調査だよ。隣国が怪しい行動を取っていると話になってるからその調査として隣国に行きその事について情報を得る」
「それは力関係ある?」
「場合によって必要かな? 詳しい話は明日話すよ」
「分かりました」
会話を終えてリアは部屋から出る
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