第7話

リアは家に帰り自分の部屋のベッドに寝転がる


「疲れた~、後日と言ってたけどいつかな? 入学希望者全員の傷が癒える時かな? 結構時間かかりそう」


(神様、暇になった)

……私の方は今日は何人か死んだ人がいるから少し忙しいかな? まぁ、戦争時よりは楽だけどね

(深淵の小人の所為だね。何人か犠牲者が出たって言っていたし多分それ)

……深淵の小人? あぁ、君のいる国に突如現れた新種ね。たしかにあの物語に出てくる怪物と今回出てきた新種は似てるねぇ~、神の力を使ってみた結果どうだったの?

(危ない力だと思った。まぁ、多分使うけどね)

……特に問題を起こさないなら使っても良いよ、神でも見過ごせないような問題起こした瞬間即滅だから覚えといて、君ならしないと信じてるよ

(分かってるよ。神様っていつも何してるの?)

喋っている間に風呂場に行き服を脱いでシャワーを浴びて汗を洗い流す

……死者の管理や問題発生を防ぐなどかな。問題は相当の事でなければやらないけど、たまに世界滅ぼしてやる~って言ってる奴いるけどぶっちゃけ失敗する……1人や数人程度で数億人を敵にして勝てるなんて思っているのがおかしい

(神の力なら行けるでしょ?)

……うん、ちょっと本気出すだけで軽々と6割程度消し飛ぶよ。神はそれくらいの力を持っていないと行けないからね。ちなみに私は戦闘員だから他の非戦闘員の神々よりは何倍も強い

湯船に浸かり身を休める

(ワァオ、怖いなぁ。他には神の力持っている人居ないんだよね?)

……居ないはず、管轄外で行われている可能性もあるけど神々の会議でそれが出てないってことは無いと思うよ

(成る程ねぇ~、居たらどうなるの?)

……プロジェクトを破棄することはないけどそうだね、君に仕事を与えると思うよ。その人物の監視、保護で滅ぼそうと考えているなら早急な対応を求められる

(……殺すのね。なにそれ面倒、神様が見れば良いよ)

……あまり神様は地上に関与してはいけないって言うのがあるの

(ところで1つ気になったんだけど私を消すことが出来るのは貴女だけ?)

……私の管理下にあるから神々は手を出せないけど何か?

(いや、単に気になっただけだよ)

風呂場から出て服を着て部屋に戻る

……そう、私を殺すとかいうかと思った

(しないよ、出来ないだろうし。まぁ、面白いこと出来るかな?と思っただけ)

神様との会話を終了する


「魔力操作の練習しようかな?」


手元に炎の球を作り器用に炎の球を操作してジャグリングのようなことをして遊ぶ

勿論炎なので手で触れないように行なっている

器用に炎の球を操作してどんどん球数を増やしていく

数分経つと炎の球は6個になっていた


「今の状態だとこれくらいかな。ほぼ魔力が無限だけど操作出来なければ意味は無い。これは貴族も平民も関係なく日々の修練で身につくと本に記されていたからしてるけど試験には必要なさそう、次の試験は手を抜かずに本気でやろう。流石に神の力を使わないけど……寝るかな」


炎の球を消してベットに潜り眠る

翌日朝起きずに昼間まで寝て起きたら着替えて街に出る


「さて、どうしようかな? あっ、ギルドの方行ってみよう」


ギルドとは冒険者が集まる場所を示していてギルドに行かないと冒険者になる手続きも冒険者が受けれるクエストを受けられない

リアはギルドに向かい数分経ちギルドに着き中に入ると緊急クエストと書かれた紙が大きく掲示板に張り出されていた


「あっ、冒険者になりたいんですか?」

「むしろなれるんですか? 私12なんですが」

「えぇ、問題ありませんよ。あれが気になるんですね」

「あっ、はい、緊急クエストとは何ですか?」

「緊急クエストは冒険者の中でも腕利きがメンバーを集めてその危険な敵を討伐する為のものです。今回緊急クエストが発令した理由は腕利きの双剣使いが意識不明の重体でギルドに運ばれてきました。まだ生死を彷徨っています」


受付の女性に話を聞くと森の入り口近くで双剣使いの人物が襲撃され生死を彷徨っているらしい


「腕利きの双剣使いが? 相手はそれほど強かったということですね」

「多分、見つけた時には彼女だけだったと報告を受けています……それはそうと冒険者の登録をしにきたのですか?」


受付の女性は話を変えて笑顔で聞いてくる


「はい、学園に入学希望だったんですが問題が起きて試験が先延ばしになったんですよ、それで暇な時間ができたので」

「なるほど、成れますが最低限の魔力があることを見せてもらわないといけません」

「最低限?どれくらいでしょうか?」

「そうですね。あの的を破壊できる程度です」


女性が指差した方向には的があった

リアはそれを見て頷く


「あれを壊せば良いんですね」

「はい、あっ、やるならもう少し距離を短くしないといけませんので少し待ってください」

「必要ありません」


手元に光が集まり光の槍が3つ現れて1つ大きな槍になって的を刺し貫き破壊する


「これでいいですか?」

「……はい、問題ありません」


受付の女性は唖然としてしていたがリアの問いにしっかりと答え頷いた

他の冒険者達もリアの方を向いて呆然としている

(一応自分の力だけなんだけどおかしかったかな? たしかに使った魔法は神槍に似せた複合魔法……あっ、それが不味かった)

自分のしたことに気づき焦る

神槍は高位魔法の1つで魔法の中でも火力が高く近距離も遠距離も使える優秀魔法なのだが魔力の消費が多く魔法の暴発が多いので使いこなせる人はそんなに居ない


「おっ、お前昨日の」

「あっ、どうも」


1人の男性が話し掛けてくる

振り向くと昨日深淵の小人と戦った際にいた槍使いの男性が立っていた

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