第1話
メッセージの内容はこの現状について知っている者からの物である程度の説明が書かれていた
『どうも、神様です。貴方は不幸にも事故に巻き込まれ死んでしまいましたので勝手に異世界転生をさせて頂きました。聞きたいこ事や言いたい事もあるでしょうがこちらの話を聞いてから時間はありますので整理してください……まずはぶっちゃけた話、貴方が選ばれた理由は特にありません。いやぁ、神様も色々と忙しくて困るのですよ、仕事の1つである転生についてこの場を借りてお話し致します故しっかりと文章を読む事! 長文読むの辛い? それは私に関係ありませんので話します。この世界の転生とは異世界転生を指すのではなくその世界の魂に新たな身体を渡して地上に生まれ落ちて貰う事を指してます。本来なら均衡を保ち異世界からの転生などしない(下手に行えば混乱を招きかね無い行為なので)のですが数年前に地上の均衡が崩れ多くの魂が行き場を失ってしまったのです、最悪な事に魂が何らかの状況(原因は数年経った今でも不明です)に陥り別の世界へ行く事もありましたのでそこで異世界から魂を借りてこの世界に新たな住民として生きて貰う事を目的とした物がそちらの世界の皆が異世界転生と呼んでいる物と類似している今回のがこの世界の神々が決めたプロジェクトです。私はそれの転生人探しと観察や管理を任されましたので貴方が死ぬまでの付き合いとなります。偶然貴方が死んだ事を知ったので貴方を選びました、異世界転生は誰でも良くて特別な理由もありません! そうですねぇ〜分かりやすく言うなら偶然くじを引いて大当たりを引いたって感じです。ちなみに偶然ついでに力も与えましたのでご利用はご自由にお使いくださいませ! 今の現状が理解出来ない? 頭で考えるのではなく感じるのですよ! 聞きたいことがあればお教えしますのでいつでも連絡をください。それと貴方は数年経ってようやく実行できた異世界魂借り受け転生プロジェクトの第1号です。第二の人生で意味を見つけ生きてください。ある程度の自由はありますがあまりにも世界の均衡を崩すような事をするなら神の権限を利用して貴方の魂を消すか永久に転生できないように縛ります。その事を忘れる事無く生きてくださいね……長々と申し訳ございません』
説明を受けて状況を整理する
異世界転生をしてその上で力を得たが神に全ての行動が観察管理され下手な行動を取れば消されかねないと理解する
理解は出来るが身体は動かないので動けるようになるまでは状況を整理した上で聞きたい事を神に問うと考えて眠りにつく
そして時は過ぎて十数年経ち現在12歳となったリアは(リアと言うのが親が付けたこの世界の名である)学園に入学する為入学試験に参加する
家族構成は父親、母親と二個上の姉が1人
勿論、ただ時間が経つのを待っていたのではなく力というのを確認しつつ力のコントロールや制御、この世界についての基礎知識などを身に付けていた
私服に着替えて学園へ向かう準備を整える
「入学試験で周りの力を確認しようかな? それで力を平均に合わせて行動しよう。面倒ごとは嫌いだから物事は手っ取り早く済ませようかな」
「リアちゃん、準備出来た?」
準備をしているとノックの音が聞こえ扉を開けた母親が部屋の中に入ってくる
「うん、出来たよ。行ってきます」
「行ってらっしゃい」
入学試験で行う事を声に出して確認して母親と朝の挨拶をして入学試験の行われる学園へ向かう
いつも通りに生活している人達が仕事をしたりサボったり怒られたり泣いたり楽しんだり様々な行動を取り街中を賑やかにしている
学園に歩いていく道中で同じ入学希望者と思しき人々をちらほら見つけるが大半は貴族などの位が高い人々である
「やっぱり貴族が多いね」
今日入学試験を行う学園は貴族のような位が高い人々が通う事が多く平民は結構少ない
少ない理由は平民は魔力などが貴族に比べ劣っているなどの理由の他に肩身が狭いからである
平民は貴族に毛嫌いされる傾向にある、上に立つと下を見下したがる人間の心理を貴族は忠実に再現していると言っても過言ではない
ちなみにリアは平民生まれである
まだ入学試験が始まるまで時間があるので店を見て回る
「おっ、リアちゃんじゃねえか。入学試験か?」
「そうだよ! 今日入学試験受ける」
「頑張れよ! お前は平民の希望だ」
「おっ、リアちゃん受けるのか頑張れよ」
他の店の人も声を掛けてくる
親が街の中でも有名で権力に恐れずに立ち向かうなど平民の中では貴族に唯一警戒されている
そのおかげか平民にちょっかいを出す貴族も少なくはなっているらしい
そんな親から生まれたので結構街の人たちに良くされ仲が良い
「期待に答えられるように頑張るよ。ええっと、リンゴ1つ買う」
「毎度あり」
お金を払いリンゴを齧りながら歩を進める
学園に着き入学試験会場で待機する
会場は学園の保有している訓練場で何人かもう集まっている
「リンゴは美味しいなぁ。……皆の希望通り私は平民という位から這い上がろう」
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