こんな僕でも恋愛したい!
最近、恋愛をしてみたいと思っている。
正直言ってこんなこと自覚するのも怖かったし、書いている今だって怖い。というか、ネットじゃなきゃ書けない。多くの情報にあふれていて、見つかっても素通りされやすいネット上だから言うのだ。
とはいえ、私は恋愛や女性について知っていることは「私は恋愛も女性も全く知らない」ということだけだ。いかんせん情報源が偏っている。
恋愛のイメージは、主に「ネットの炎上案件」と「小説」と「漫画・アニメ」だ。
炎上案件は大体どこかに問題があるケースなので、「世間一般の恋愛」だと思っていたら恋愛観が偏るのは言うまでもない。そもそも一般的なら炎上しないし。
小説も恋愛小説じゃない。太宰治の『人間失格』とか江戸川乱歩の『人間椅子』と『お勢登場』なんかだ。『お勢登場』は、子供とかくれんぼをしていて長持から出られなくなった男に、不倫相手の所から帰ってきた妻が気づき……という話だ。ネタバレにならない範囲で言うが、結構えげつない終わり方をする。そもそも妻が不倫している時点でお察しいただけるかもしれないが。他の二つはお察しください。
漫画やアニメだって恋愛モノはあまり知らない。『銀魂』と『ラブライブ!』シリーズが好きだ。『銀魂』は恋愛に注目して読んだことがない。『ラブライブ!』に至ってはほぼ女性しか出てこないし、綺麗な所しか描かれないから現実の女性とは全くの別物と思った方がいい。
ちなみに、ロックやメタルが大好きなのに音楽の影響はない。日本語のラブソングをあまり聴いてこなかったからだ。聴いても感情移入できなかったし。むしろイギリスの大御所ヘヴィメタルバンド、ジューダス・プリーストの「ブレイキング・ザ・ロウ」の方が感情移入できる。雑に言えば絶望した失業者らしき語り手が「ブレイキング・ザ・ロウ=法を破る」歌詞なのだが、具体的に何をして「法を破る」のかは言っていない。PVは銀行強盗だった。ちなみに曲はシンプルで非常に聴きやすい。「メタル・ゴッド」とは思えない「迷作」PVと共に要チェック。
女性のイメージは、炎上が怖いからあまりハッキリとは言えない。芥川龍之介じゃないが「唯ぼんやりした不安」を感じるとだけ言っておこう。ホントに「ぼんやりした」答えだな全く。
そんな私が、どうして恋愛なんてしようと思ったのか。
たぶん「できるかもしれない」と思ったからだ。
小学校高学年の時に初恋を経験した。相手は幼稚園から仲がよく、受験して入った中学校にも一緒に進学することになる。要するに「幼馴染」というわけだ。
距離すら縮まらないままに、私が通信制高校に進学して終わった。
それからは通信制ということもあって女子と接点がなく、恋愛感情そのものも忘れかけていたと思う。推しは当時からいたけど。
大学に入ってから、意外にも女子と話す機会ができてしまった。ないと思ってたんだけどね。
主な原因は、私の入った大学にクラス制があったことだ。ただ単に必修科目や第二外国語で使う教室を分けるためだと思うが。
そのクラスの人たちが集まりを開いたとき、私は「参加はするけど、聞き役に徹しておこう」と思っていた。執筆活動のヒントになる情報が得られればそれで十分だからだ。
二次会のカラオケを避けるために早めに帰ったら、同じ帰り道の女子と一緒に帰ることになって、『銀魂』とか『暗殺教室』とかのオタク談義がやたら盛り上がった。
ある選択科目の後で、別なクラスの女子に話しかけて会話が弾んだこともある。彼女の筆箱にデヴィッド・ボウイの衣装を着たミニオンのラバーワッペンみたいなものがついていたのが気になったのだ。それからデヴィッド・ボウイの話……と思いきやクイーンの話になった。お互いの地元の話も少ししたが。
それで「自分も女性と話せる」と自信がつき、「いつか恋愛できるかもしれない」と思ってしまったのだろう。趣味と出身地の話しかしなかったのに。
ここまで書いてきて気づいたが、私は「恋愛」した時に具体的に何をするのか全く想像がつかない。
ラブソングや恋愛小説も知らず、体験談を聞ける友達もいなかったからだ。
……やれやれ、こりゃ恋愛は当分先ですな。
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