第39話 水の精霊
「リヴァイアサン!? なんて恐ろしいんだ!?」
「リヴァイアサンじゃないわよ! 悪魔の海竜レヴィアタンよ!」
「そんなことはどっちでもいい!」
水球の中で水の剣騎士のウスイと、水の精霊ウンディーネがリヴァイアサンの大津波の威力に恐怖を感じていた。
「なんとかして、師匠たちを助けなければ! そのためには、この水球から出なければ!? ウンディーネ! 私に力を貸してくれ!」
「お安い御用だ! 私の水の力を、ウスイ、あなたに授けます。どうか、天子様たちと人魚を守ってください!」
ウスイとウンディーネは水の力を一つに合わせる。
「平和を守るため! 生きとし生ける者の命を守るために! 人に水を! 私に力を! 水の精霊ウンディーネの剣騎士の鎧よ!」
ウスイに水の精霊ウンディーネの水が覆っていく。そして水は剣騎士の鎧になり、ウスイに装着されていく。
「お、まだこいつら息がありやがる。とどめは俺様がさしてやるぜ。」
半魚人の悪魔剣騎士ダゴンがマーメイドたちにとどめをさそうとする。
「そこまでだ! 半魚人!」
「誰だ!? 人のことを半魚人と失礼にも呼び捨てにする奴は!?」
「私は、水の精霊ウンディーネの剣騎士だ!」
水の精霊ウンディーネの剣騎士となったウスイが、半魚人の前に立ち塞がる。
「水の精霊ウンディーネの剣騎士だと!? レヴィアタン様のビック・ウェーブを食らっても生き残っていたのがいたのか!? まあ、いい。この半魚人のダゴン様が殺してくれるわ!」
「こい! 私の水の剣気が、どれだけ上昇したか試してやる!」
「なめるな! 若僧! 死ね! ハーフ・フィッシュ・ソード・スラッシュ!」
「感じる!? 感じるぞ! 私の剣騎士の鎧から水の妖精ウンディーネの力を! うおおおおおー!」
ダゴンが必殺技を放ち、ウスイを狙う。それに対抗するために、ウスイは自分の水の剣気を高めていく。
「くらえ! ウンディーネ・ソード・スラッシュ!」
「うわあああー!?」
ウスイの必殺技が、ダゴンの必殺技を切り裂き、そのままダゴンに命中する。
「レヴィアタン様!? お助けを!? ギャアアアアアー!?」
「これが水の妖精の剣騎士の鎧の力か!? 水の剣騎士の鎧の何倍もの威力だ!?」
ウスイは、半魚人の悪魔剣騎士ダゴンを倒した。
「師匠。敵は取りました。」
「勝手に殺すな。バカ弟子。」
「師匠!? 生きてたんですか!?」
「当たり前だ! 簡単に死んでたまるか!」
「我々は水の属性だから、大津波を食らっても、気絶はしても、致命傷にはならなかったのだろう。」
「私も海の天使。波が大きくても中に入ってしまえば、穏やかななのは知っているからな。」
マーメイド師匠、天使のサキエルとクリオネも無事だった。
「師匠。私は、このウンディーネの剣騎士の鎧を使いこなせるように修行します。そして、いつか海竜リヴァイアサンの剣騎士の鎧、さらには海王ポセイドーンの剣騎士の鎧を身にまとってみせます。」
「その意気だ。ウスイ。おまえが諦めない限り、夢は続いていくのだ。」
「姫、救世主様、みんな。私も強くなったぞ。みんなに会えるのが楽しみだ。」
水の剣騎士から水の精霊ウンディーネの剣騎士にウスイは強く生まれ変わった。
つづく。
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