この話の半分くらいまで読んだところで「この調子だと、前回の『金属鎧姿の偉丈夫』が出てくるまで、まだ結構かかるのかな？」と思ってしまいましたが、それほど待つこともなく出て来てくれたので、スッキリしました。
その正体も、作品タイトルと前回の内容から予想できる通りだったので、スーッと受け入れやすくて、良かったです。
プロローグとしては「とりあえずプロローグの終わりまでは謎で引っ張りつつ、読者の期待は裏切らない」という形ですから、ある意味、理想的なプロローグだと感じました。

自主企画からお邪魔しました。

文章の安定感、完成度が高く、読みやすいですね。
（初めは人称視点的に、一人称っぽい三人称になるのかな？　と戸惑ったのですが、慣れると普通に読みやすかったです）

内容的には、主人公ではない身内が先に異世界で勇者になっているとのことで、中々斬新な設定に思えます。
そして、そのまま異世界と現代を行ったり来たりして商売という、これまた面白い設定ですね。

強いて言うなら、主人公（秋人）周りの登場人物が全員、征司の家族ですし。征司が圧倒的に目立つゆえに、若干主人公の活躍に対しての感情移入がし難いという方はいるの可能性はありますが。
（勿論、今後の展開で変わっていくのだとは思われますが）

とは言え、その辺の展開スピードは個人的な好みの問題なので、特に良い悪いとかの指摘ではありません。