大掃除
仁珊芽
第1話
暇だ・・・
1月3日 三賀日の最終日特にすることがなく
ただ、ぼんやりと自分の壁を眺めていた。
冬休みの課題、神社へのお参り、近所への挨拶、親戚への挨拶は、
もう済ましてしまい、正月番組にも少々飽きてしまった。
学校が始まるのは、1月6日とまだ3日間あるため、
友人達は、だいたい自分の親戚の家や実家に帰ってしまい、まだ帰ってきていない。
正月でもやっている、ショッピングモールに行くにも、お金を無駄に使ってしまいそうで躊躇する。
しかし、あと2日間、こうぼんやり過ごすのもとても退屈で仕方ない。どうするものか・・・。
・・・・・・まあ、いいか 寝てしまおう・・・
布団は先程部屋に謙虚についているベランダに干したばかりだ。
ベランダのカーテンを開けると私の部屋に光を降り注ぐ、とても温かい。
それと同時に、やんわりと近所のどこかで聞こえる笑い声、神社帰りであろう小さな女の子とその女の子の両手をそれぞれ包んで優しげに微笑む若い夫婦の姿
つい数日前まではあわてんぼうのサンタクロースが慌てるように、早足で歩いていた人々も、それがまるで忘れてしまったかのように、おだやかな時間が溢れている景色にため息した。
いつもと同じはずなのに、時間が経てばこんなにも変わる景色に、振り回され少し疲れてしまった。
大掃除 仁珊芽 @shiranuko07
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