主人公の少年は、絵が好きで桜の絵を小さい頃から決まった場所で描いていた。何度も何度も書き直しつつ。そんな時、同じく桜を描きに来ていた女の子の事が気になり始める。そこで少年は、今度は紙とペンに桜ではなく──***子供の『何度も書き直す』という描写に、何とも言えない気持ちになりました。胸の、ずっとずっと奥の方の原始的な、子供の頃に持っていて、忘れていたハズの部分を、ソフトタッチされました。ラストも、作品の雰囲気とマッチしたホンワリしたもの。優しい気持ちになれます。