41話 どうすればいいんだ!

(昼休み後)


「死ぬなよ?2人とも」


実技試験で死ぬことは無いと思うが一応言っておく


「お前こそ」


シャーノは俺の肩をポンと叩き教室へと向かった


「頑張ろうね!」


エリーも俺の肩をポンと叩き教室へと向かう


筆記試験はまあ出来たが実技試験の結果が悪ければアイツらと肩を並べる事が出来なくなる。 そんなのは嫌だ


俺は足早に試験会場の教室へと向かう



「10分以内にスライムの群れから鍵を見つけろ」


スライムか…ワイバーンに焼き払ってもらおう

流石にスライムは低級モンスターだからワイバーンの炎のブレスで1発だ


「スタート!」


アナウンスとともに俺はワイバーンを召喚した


「どうした小僧。 おや、今日は重力のクサイ男はいないのか」


「ワイバーン、これから出てくるスライムの群れを焼き払って欲しい」


そう言うとワイバーンは渋い顔をした


「ワシにスライム退治を命ずるか」


…?


「ああ、そうだけど…」


「はぁ、まあいいだろう」


恐らく上級モンスターが下級モンスターの討伐を命じられた事でプライドが傷ついたんだろう


「全部倒したら肉をやる」


ワイバーンの食事量は知らないがかなりの出費になるだろう。 でも今はそんな事を言っていられない!


「プリンだ」


…何だって?


「プリンをくれると約束するなら一掃してあげても良いぞ」


「わ、わかった。 プリンで良いんだな…?」


こんな事言うワイバーンは見たことがない…


「来たぞ、小僧」


スライムの群れ…というより壁だな。 それ程沢山いる


「まるでスライムの砦のようだな」


「頼んだ」


俺はワイバーンの後ろに下がる


するとワイバーンが口から火を吐き、スライムの壁を一瞬で吹き飛ばした。 だが…


「再生しておるな」


一瞬でスライム達が壁を修復し、ほんの数秒前と同じ光景が広がった


「面白い…」


ワイバーンの士気が上がった。 しかし俺にはこの壁をどうにかするアイデアが浮かばず、焦っていた

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