37話 中間試験に向けて!
(体育祭から1週間後)
「2週間後は中間試験だからしっかり勉強しておくように!」
試験は筆記と実技、実技は大丈夫かもしれないが筆記はどんな問題が出るんだろうか…
「クロウ、実技試験の対策しないか?」
シャーノは問題集を閉じて俺にそう尋ねた
「実技試験ってどんな事をするんだ?」
「さぁ、でもクロウと模擬戦すれば強くなる気がする」
それってシャーノだけに利点があるように聞こえるが…
まあ俺以上に召喚術を使える奴がいないってこともあるだろう
「わかった、模擬戦しよう」
俺も重力を扱う魔法に慣れておきたかった
「じゃあやるか、手加減しないよシャーノ」
俺は模擬戦を行う前の準備室に入った
そうだ、新しい使い魔を出して懐かれてもらわないと
俺はシャーノの驚く顔が見たくてうずうずしていた
「3、2、1、GO!」
バトル開始のアナウンスが流れる
それと同時にシャーノが重力を操り浮かび上がった
面倒臭いことをする…
「体育祭でも言ったな、上と下からなら上の方が有利だと」
シャーノはそう言うと俺に重圧をかけた!
重いっ… 潰されそうだ…!
「いでよ、ワイバーン!」
俺は体育祭後、自身が乗れて空を飛べるモンスターを欲したのでワイバーンを使い魔にすることにした。 しかし…
「貴様、私に何の用だ」
中々威圧的で、扱いにくそうだった
当たり前だ、ワイバーンは上級モンスターだ。 バンパイア達とはまるで違う
「僕の使い魔になって欲しい」
しかしワイバーンは俺の言葉を聞いて鼻で笑いやがった
「若気の至りか? 小僧、中途半端な臭いをさせよって」
臭い…? 何の事だ、さっき風呂なら入ったぞ
「天使と悪魔の中途半端な臭いがする。 小僧はどっちの存在だ」
天使と悪魔の臭い… まあハーフだしな
「僕は天使と悪魔のハーフです、だから中途半端な臭いがするのかと」
丁寧な口調で話を進める
「なるほど。 では次お主が誰かと戦う時、私を召喚しなさい。 結果によっては使い魔になってやらんことも無い」
「ほほう、重力を扱う相手か。 中々面白そうではないか」
ワイバーンは上空から俺とシャーノを見下ろす
「ワイバーンだと…?」
シャーノも驚いている様だ
俺は続けてバンパイアとガーゴイルを召喚した
「バンパイア、俺を持ち上げろ…」
俺は重力に耐えられず床にうつ伏せに倒れていた
「主様、死んではいけません!」
「大丈夫だ、この程度じゃ死なないさ…」
実際圧死しそうだったけどな
俺は左手の杖を握り直し、右手を天井に向けて上げた
「サンダー!」
俺はそう叫びシャーノに当てようとする。 しかし華麗に避けられる
「フッ…」
とワイバーンが笑った。 馬鹿め、これは作戦だ
「…っ!」
シャーノは壁に背をついて驚いた様子だった、俺の雷で誘導させたのだ
「ウィンドカッター!」
俺はファイアゴーレムと戦った時に出した風の刀をシャーノに飛ばすもジャンプされ避けられる
「了解しました」
バンパイアは俺の考えを読み取り、俺を着地させた
「囲え!」
シャーノは俺を炎の壁で囲う、流石に暑い…!
クソ、シャーノが着地してしまう!
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