25話 みじん切りにしてやれ!
(試験開始から5分後)
ファイアゴーレム達は動きを封じようにも落とし穴に落ちても這い上がるし、水を掛けても威力が増すだけだし、どうすればいいんだこれ
でも単に逃げるだけじゃ駄目だろうし…
粉々にするか
「ウィッチ、風で刀みたいなもの作れるか?」
俺とバンパイアとガーゴイルが気をそらしてウィッチの風の刀で半分に切ってしまおう。その後はみじん切りだ
「主様、結構エグいですね…」
バンパイアの野郎…好き勝手言いやがって
「でもいいと思います!やりましょう!」
バンパイアの了解は得た、後は…
「ガーゴイル、1体だけ誰でもいいから来てくれ!」
すると俺が召喚した個体が降りてきた
「どうなされた契約主」
俺は作戦を教え、それを仲間に伝達しろと伝えるとガーゴイルは再び飛び上がった
それから少しして上空にいたガーゴイル達が降りてきたので半分に分け、1体目と2体目の連携を止めるよう指示した
俺はウィッチの隣で一緒に風の刀の生成を始めた。恐らくウィッチ1人では2体はキツイだろうからだ
「俺も出来るだけ急ぐが、作り終えたら言え」
ウィッチの顔が赤くなった。何故だ!俺何か悪い事したか!?
「りょ、了解しました…」
聞き逃した訳でもなさそうなのに、どうしたんだろうか。後で聞こう
「で、出来ました主…」
まだ顔が赤い、使い魔も風邪を引くんだろうか?
「よし。バンパイア、ガーゴイル達、下がれ!」
「ウィッチ、1、2の3で手前の奴に当てるぞ。1、2の3!」
俺とウィッチは同時に風の刀を最初に突進してくる方に向かって放った!
ヒュンっと刀がゴーレムの身体を3つに分けた
「ガーゴイル達、みじん切りにしてやれ!」
俺がそう言うとガーゴイル達の半分が3分割されたゴーレムに向かって飛んで行った
あと2体、何とかなるか…?
しかし…
俺の魔力量が不足し始め、俺は地面に右膝を着いた。自覚は無かったが思い返すとかなりの魔法を使った気がする…
「主、私の魔力を分け与えましょうか?」
ウィッチが俺にそう提案してきた
今、魔力量の多いウィッチを失うのは惜しい気がする…しかし彼女は魔法を使うのに時間が…
「良いか?貸してもらっても」
ウィッチは二つ返事ではいと答え、そのまま俺の右手を握って魔力を分け与え始めた
「悪いな」
「い、いえっ!主のためですから!」
顔の赤さが増している様だが…·本当に大丈夫何だろうか
「これが私に出来る精一杯です。少量で申し訳ございませんが、失礼します…」
ウィッチはそう言い残して消えた
少量…?どこがだ
みじん切りを頼んだゴーレムは見る影も無くなっていた。恐らく奴が再生する事は無いだろう
残すは2体、同じ手は使えないだろう…
奥のゴーレムは未だ動かない。奴は何なんだ?
まあいい、とりあえずはもう1体のタックルゴーレムだ
見たところガーゴイルの量は減っていない。これなら全部倒せそうだ!
試験終了まであと15分
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます