24話 動きを止めろ!
(実技試験中)
俺は時間差で突進してくるファイアゴーレムの最初の方に向かって左手を伸ばした。そして
「アクア!」
と叫び、左手からハイドロポンプのようなものを出した
今まで呪文なんて唱えていなかった俺がどうしてこんな事を叫んだかと言うと、父親が
「アクア!とかサンダー!とか叫べば強い魔法が出やすくなるんじゃ無いかなぁ?」
という余計な助言をしてきたので、仕方なく試してあげたら本当に強い魔法が出た。それだけだ
俺の出したハイドロポンプはゴーレムの炎を消すどころか押し返した
まさかここまでの威力があったなんて…!
しかし炎を消したはずが再び発火した。むしろ威力が増している!
「マジかよ…」
思わず言葉が出てしまった、こんなのに30分も耐えなきゃいけないなんて!
俺は2体目の突進を避けると
「バンパイア!ウィッチ!ガーゴイル!」
と叫び3体を召喚した
ウィッチ、ガーゴイルは最近召喚し使い魔にした。この2匹は中々召喚するのが難しかったが、1度召喚するとすぐに俺に懐いた
「主様/我が主/契約者、ご命令を」
バンパイア、ウィッチ、ガーゴイルは先に向かってくるゴーレムの突進を防ぎながらそう言った
「ウィッチ、後から向かってくる奴の動きを止めろ」
ウィッチは俺の後ろに下がり茶(地面)魔法の準備を始めた。この女は非常に人間に似ていて、今は小学1年生くらいの外見・中身だ
「ガーゴイル、上空から攻撃してこない奴を偵察し、出来たら倒してこい」
ガーゴイルは上空へと大きく羽ばたいた。コイツは…何かに例えるのが難しい。ザ・魔物って感じの見た目で、ウィッチより少し大きい
「バンパイア、お前は…」
「分かっております」
バンパイアは俺と同じくらい、高校生くらいの大きさになり剣を扱えるようになった。そして俺の考えてる事を読む力も強くなった
バンパイアは剣を出し、地面に降りた。コイツには俺と一緒にゴーレムと交戦してもらい、敵の時間差攻撃を崩す
「ウィッチが1体を止めるまで頑張りましょう、主様」
「先に死ぬなよ?死なれたら困る」
俺はそう言い後ろに下がり、ガーゴイルの偵察を待つ
バンパイアは押されてこそいなかったが厳しそうだ。何とかしないと…
こんな時に特級魔法が使えたら…!
俺はマスターから教えてもらった水の玉をいくつも作った。この魔法はもう完璧だ
右手の人差し指をを後から突進してくる方に向け、作った水の玉を全て当てるとそいつは怯んだ
「我が主、いけます!」
ウィッチの茶魔法の発動が可能になった。まだ身体が小さいため、1度魔法を使うにも時間がかかるらしい
バンパイアが俺の考えている事を読み取り、後ろに下がる
「はぁっ!」
ウィッチの魔法が次に突進してくる方に炸裂し、地面に沈んでいく!
「よくやったぞ!」
俺がウィッチを褒めると照れだした
「契約主、最後の1体は動く気配が全くありません。しかし契約主とウィッチの魔法で2体目がが怯んだ際、僅かですが動き出しました」
とすると3体目は控えのような役回り何だろうか…
報告を聞いていると2体目が落とされた穴から這い上がってきた。手強いな…
「分かった、じゃあ次は仲間を召喚してもらってもいいか?」
ガーゴイルは特殊魔法として仲間を召喚することが出来る
特殊魔法とはその種族限定の魔法の様なものだ
「了解しました、契約主」
するとガーゴイルはウィッチの横に並び、地面に剣を刺し、雄叫びを上げた。するとその後ろから黒いゲートが出現し、中から沢山のガーゴイルが出てきた
3対…いくつだ?まあいい、多少は有利だ
試験終了まであと25分
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます