天才魔道士、学校へ
22話 さらば我が家!
「クロウ、学校へ行ってみないかい?」
父親からの突然の提案に俺は困惑した。何の学校だ…?
「天使と悪魔が一緒に学ぶ魔法学校があるんだ、どうだろう?」
学校か、行けば少しはコイツらと離れられるし俺も強くなれるだろう。俺に断る理由は無かった
「行きたい、出来れば強い奴が沢山いるとこ
ろに」
父親は俺の言葉を聞いて笑った
「素晴らしい回答だ、流石我が息子」
頭を撫でてきそうだったので俺は避けた
「終わらないねぇ反抗期、先生や友達にはそんなことしちゃ駄目だよ?」
いやいや、教師や生徒が頭を撫でてくるわけ無いだろ。お前じゃあるまいし
「入学するのに実技のテストがあるけれど大丈夫?」
実技か、多分俺の特級魔法は使用禁止だろうな…
「クロウなら大丈夫だよな、ここでも」
父親は指をパチンとならして本を出した。どうやったんだ!?
パンフレットの表紙を見ると明らかに名門校っぽい豪華な建物と高級そうな制服を着た女性が目に入った
「王都メサイア学園ですか、クロウならきっと大丈夫ですよ」
名前厳ついなおい、何だよメサイア学園って。ネーミングセンス悪くないか?
「まあ試験頑張りたまえクロウ」
父親はそう言うと床に消えていった
後で調べてみるとその王都メサイア学園というのはかなり有名な学校で、名門中の名門らしい
通う期間は1年間と短いが完全寮制で、保護者が来るのは禁止とパンフレットには書いてあるので、1年間両親の顔を見ずに済む
それにここなら強い奴が沢山いるだろう、俺の実力を試してやる
筆記試験はないようで、実技試験のみだが俺は特級魔法をしばらくの間封印することに決めた
特級魔法を使ってサタンの息子だと知られたらきっと全校生徒に後ろ指を指されるだろう
俺以外にもハーフの生徒はいるんだろうか。天使と人間、悪魔と人間という奴はいそうだが…
俺は自身の魔法の教科のため赤、青、緑、黄、茶、一応白魔法をひと通り学ぶ事にし、召喚術も学び直そうと決めた
そして俺はバンパイアを召喚した
「王都メサイア学園に通う」
そう伝えるとバンパイアは驚いていた
「ええ、そこって一流の魔法学校じゃないですか!?」
バンパイアでさえ知っているんだから余程有名なんだろう。楽しみだ!
「主様なら大丈夫です。実技試験まで私も全力でお手伝いさせて頂きますので、一緒に頑張りましょう!」
バンパイアはそう言うと空中で一回転した。コイツの身体はまた少し大きくなっていた
しかし俺の王都メサイア学園の下調べはこんな物じゃ足りなかった
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