21話 病み期終了!
俺は母親が風邪を引いていた事を思い出し、母親の部屋へと向かった
「大丈夫?」
母親は眠っているようだった
水とリンゴは少しも減っていない、俺がキツイ事を言ったからだろうか
「おはよう、クロウ」
母親が目を覚ましたので俺はコップを手渡した
「ありがとう…何かあった?」
明らかに俺の態度が違うことに気づいたんだろう、母親は水を飲んだ
「ううん、特には」
俺は少し笑って言った。母親の前で笑ったのはいつぶりだろうか
「本当にありがとう」
母親は俺の頭を撫でたが、振り払わなかった
「珍しいですね、嬉しいです」
どうやら母親は毎回俺に手を振り払われる事を気にしていたんだろう
仕方ない、今日くらいは存分に撫でやがれ
「もう少し寝てもいいですか?」
「うん、起きたら呼んで」
俺はそう言い母親の部屋から出た
今日だけは反抗しないでいてやる、弱っている相手に反抗してもダサいし
悪魔の卵か平和への礎、そんなものどっちも嫌だ。俺の意思じゃないから
だから俺は反抗する、そうマスターと約束した
まだ天使か悪魔かどちらの道に進むかは分からないが、悪魔と天使のそれぞれが持つ力を大切にして生きる。それは俺にしか出来ない生き方だ
今のところ天使の1面は白魔法くらいしか見えないが、悪魔の力と同じくらい成長させようと思う
ついさっき母親にした事が俺に備わっている天使の一部分だったと知るのはもう少し後の話
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