第4話 やっと掴んだ、再デビュー

遡ること、1ヶ月前のことだ。


久しぶりに、編集担当者の優一くん

から、電話があった。

これから、出版社に来れる。

やっと、仕事が、舞い込んだか。

出版社のエントランスでの打ち合わせ

が、久々だ。

タクシーに乗り込み、出版社へ向かった。エントランス越しから、彼がニヤニヤしなが、こっちに向かって、大きく、手を振っている。

いつにも増して、私は怖くなった。


もしかして・・・。

契約の解除ー。

まさか、いや、ホントに。

もし、そうなら、私は、どうして

いけばいいのか。冷や汗が、止まらなくなった。尋常じゃない汗が。

そんな事を思いながら、私は、タクシーを降りた。

いつものように、オシャレなイスに

座って、優一くんが、少し怖い顔をして、話だした。


今日、来て貰ったのは・・・。

やっぱり、そうなんだ。

まだ、内容も聞いてないのに、私は

落胆した、顔を下に向けた。

彼は、不思議そうに私の顔を覗いた。


彼は、「大丈夫?、具合でも悪い」と

私に言った。


「だって、やっぱり契約解除なんでしょ」と尋ねた。


彼が、私の編集担当者になって、早2年。


「何言ってるの、そんな話じゃなくて、凛先生。ついに、やりましたょ。

web小説家として、再、デビューが

決まったんですょ」


「・・・・・・」。


私は、余りにも仰天してしまい

イスから、転げ落ちた。

そんな、奇跡があるのだろうか。

何故か分からないが、涙が溢れた。













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